レバノン:イスラエルによる、ヒズブッラーへの「トロイの木馬」作戦
2024年09月19日付 al-Quds al-Arabi 紙
◾︎トロイの木馬作戦…モサドはハンガリーに架空の会社を設立し、爆弾を仕掛けた「ポケベル」機器を製造し、ヒズブッラーに送った
【ロンドン:本紙】
「ニューヨーク・タイムズ」紙は、シーラ・フランケル氏、ローネン・バーグマン氏、フワイダ・サード氏が執筆した報告者を掲載し、その中で、イスラエルはヒズブッラーが使用していた「ポケベル」機器を改ざんしたのではなく、巧妙な罠としてそれを製造したと報じた。
火曜日午後3時30分、レバノンで「ポケベル」機器が警報音を鳴らし始め、ヒズブッラーのメンバーたちに指導部からメッセージが届いたことを知らせた。その音は、ベルやメロディー、ブザーから成る合奏のように響いた。
これらのメッセージを送ったのはヒズブッラーの指導部ではなく、彼らの宿敵であるイスラエルだった。メッセージが送信されてから数秒以内に、レバノンのほとんどの地域の街角や店舗、家庭で、爆発音と痛みや恐怖の叫び声が聞こえた。
目撃者や映像によると、機器内部に隠された数オンスの爆発性物質によって爆発が発生し、男性たちはバイクから吹き飛ばされ、壁に衝突した。買い物をしていた人々は地面に倒れ込み、痛みにのたうち回り、その間、彼らのポケットからは煙が立ち上っていた。ムハンマド・アワーダ氏(52歳)は、息子と同乗していた車でポケベルが爆発した際に、目の前で男性が吹き飛ぶのを見た息子が狂ったように叫んでいたと語った。
爆発の第一波で11人が死亡し、3,000人以上が負傷した。しかし、トランシーバー「ウォーキー・トーキー」が爆発した第二波では20人が死亡し、数百人が負傷した。その死亡者の中にはヒズブッラーのメンバーだけではなく、子どもたちも含まれていた。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:新階 望乃
記事ID:58679