1年で廃墟のガザ、復興はいかに

2024年10月08日付 Hurriyet 紙

一年を超えたイスラエルの攻撃によって廃墟となったガザ地区では、未だに銃声は途絶えない中、専門家らは紛争後、地域の再建に費用がかかり、長期間の活動を要すると指摘している。国連の報告では、4200万トンの瓦礫が15年ほどの期間で処分が可能となろうと推測している。

ガザ地区で過去一年で4万1千名以上が死亡する原因となったイスラエルの攻撃は、同時に同地区を廃墟に変えた。国連の情報によると、65%が倒壊したガザ地区のエネルギー施設、水道、浄水場、医療施設、公共施設といった重要なインフラは大部分がなくなり、数十万人の住宅が瓦礫となった。国連の計画は、およそ数百万人を擁するガザ地区で紛争終了後に再建設期間は80年ほどになり、一千万ドルの費用がかかると推定している。

◾️インフラが破壊

(ガザ地区は)365平方キロメートルにも及ぶ地区で、地球における最も人口密度が高い場所の一つである。イスラエルが無差別に実行し、重要なインフラも標的にした攻撃の結果、生き残ったパレスチナ人にとって、ガザ地区という言葉は、文字通り、人生をかけた闘いの場へと変貌している状態だ。ガザに所在するメディアセンターの説明によると、3130キロメートルの電気、33万メートルの水、66万5千メートルの水道管、283万5千メートルの道路網がイスラエルの攻撃により破壊された。インフラ上のこれほどの破壊のほか、イスラエルは人道支援が地域に入る際に厳しい制限をかけて、ガザ地区で必要最低限なものを満たすことさえ妨害している。

◾️ゴーストタウン

上記の現状は、あたかもゴーストタウン化しているガザの将来の再建をも難しくしている。カタールに本部があるアル=ジャジーラは、ガザ地区の紛争前後の光景を人工衛星で収集し纏めたもので、地域の多く地点で地区が完全に破壊され、歴史的な教会やモスクが倒壊され、肥沃な農地が破壊されているのが窺える。ガザ・メディアセンターが提供した数字によると、611のモスク、3つの教会、201の公共アパート、36のスポーツ施設、150以上の住宅が完全に破壊され、これと同数ほどの建築物は損害を受けて使用ができない状況にある。物理的な損害に加えて、世界保健機関は1万人以上の人々の遺体が瓦礫の下にあると推定している。

◾️三段階のプロセス

イスラエルのガザ攻撃が続いたとしても、和平になった場合に地域の再建はそれ自体新たな問題を生みうる。専門家は、ガザを再び居住し得る状態にする上で、日常的必要を早急に満たし、地域の清掃、再建、と三段階の過程を予測している。専門家は、イスラエルの砲撃が原因で居住地から追われた約190万の人々の大部分は避難所やテントで生活していることに注意を向け、初期段階ではこうした人々を一時的な避難所を移動させ、食料、衛生的な環境、医学的な援助を受けられるようにすべきと強調している。

◾️4200万トンの瓦礫

計画の第二段階では、瓦礫や不発弾を地区から撤去する必要がある。国連の報告は、4200万トンの瓦礫は15年ほどの期間で処理されるうると予測している。再建に関しては、優先的に医療施設、エネルギー施設、浄水場といった基本的な必要を満たすインフラ[再建]に集中する必要があると明らかにされている。国連の報告では、再建は80年ほど要しうると推定されている。


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翻訳者:鈴木啓太
記事ID:58839