またもイランの水利権を侵害;ターリバーンは他の川も堰き止め|パーシュダーンダムがホラーサーンを侵害

2024年12月28日付 Hamshahri 紙

 アフガニスタンにあるパーシュダーンダム[アフガニスタンの北西部]の貯水と同時に、ラザヴィー・ホラーサーン州[イラン東部]の最も主要な飲料水の供給源であるハリールード(アフガニスタン中央部の山間部からトルクメニスタンまで約1100km流れる河川)の流れが途絶えることになるだろう。

【ハムシャフリー電子版】ファールス通信によると、ハリールードはアフガニスタンを通ってイランの国境へと流れ、ラサヴィー・ホラーサーンに住む200万人以上のイラン人らの最も主要な飲料水の供給源となっている。

 現在、アフガニスタンの暫定政権はヘラート[アフガニスタンの北西部]近郊にあるハーリールード川の支流の内の一つにパーシュダーンと呼ばれるダムを建設し、そこに水を貯めている。

 サルマーダム[2016年に運開されたダム、アフガニスタン=インド友好ダムとも呼ばれる]の貯水開始から10年を経て、これはアフガニスタンがハリールード川の上に建設した二つ目のダムであり、イランとトルクメニスタンへの川の流れを塞ぐものである。

 アゼルバイジャンのある企業は、1日あたり18時間の労働によって、ここ数日でパーシュダードダムの建設を急速に貯水段階まで進めた。

 ターリバーンは、パシュダーンダムが完成すれば1万3000ヘクタールの農地が灌漑されることになると言っているが、ダム建設の経験は、アフガニスタンの下流では数十万ヘクタールの土地が水不足で失われることを示している。

 アフガニスタンの水・エネルギー資源省は、ハリールードでのダム建設促進事業はサルマーとパシュダーンにとどまらず、ティールポルとガフガーンの2つのダム建設も議題に上がっていると発表した。

 外交の専門家であるマフマド・アミーニー氏は以下のように述べた。「ダムはアフガニスタンの地位を高める手段であり、外交は貯水後ではなくそれ以前にイランの国民の権利を考慮する必要がある」

 しかし、水外交の専門家であるラスール・ミールアーイーニー氏は、テヘランの共有河川に対するイランの水利権は、強力な外交プログラムによってのみ達成可能であり、パーシュダーンダムが貯水を開始したのは事実であるが、イラン国民の権利は強力な外交によって達成されなければならないと考えている。

 タルビアト・モダッレス大学[イランの国立大学]は、水外交における交渉の原則」と題した報告書の中で、「アフガニスタンの権利回復に役立つ国際交渉の成功モデルとして、水、電力、地雷、難民の問題を統合した、アフガニスタンとの対話のための外交パッケージの作成を提案している。


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翻訳者:SA
記事ID:59587