ダム湖に沈んだウラルトゥ遺跡、干ばつで出現―51年間に2度目

2025年02月02日付 Milliyet 紙

トゥンジェリ県のウラルトゥ王国時代に丘の上に建設されて、1974年にケバンダム湖の水の下に取り残されたことで島のように見えるようになった2800年の歴史を持つペルテキ城の下の位置にある護衛所が、干ばつのために姿を現した。


紀元前8世紀にムラト川の岸辺の急峻な丘の上に、ウラルトゥ王国によって建設されたペルテキ城は1974年にケバンダムが建設されることによって、水面下に沈んで島のように見えるようになった。ペルテキ郡の重要な歴史的そして観光的な資産でもある城は、ウラルトゥ王国と並行してアケメネス朝ペルシア、ヘレニズム時代、ローマ帝国、セルジューク朝そしてメンギュジェク家時代にも統治された。オスマン帝国時代に修繕が行われた2800年の歴史を持つ城は、内部に二つの壁を作り上げていて、水中にも構造の遺構が発見されている。



城の南の場所にある石器の間に施された赤く固いレンガと布散された青いタイルの間には貯水槽と構造物の遺構が残っている。長い歴史を持つ城は、それが存在している場所のためにエラズーにあるハルプト城と、またペルテキ郡にあるサーマン城とその外見がよく似ている。エラズーから、トゥンジェリへ旅行をする際に城の景色を写真に収める喜びを味わうことができるが、城を訪れるためには岸辺のフェリーボート乗り場からボートに乗る必要がある。郡の知名度にも貢献をしている城を観光業に取り入れるためにトゥンジェリ知事府の支援を受けペルテキ地方行政府によって、さまざまなプロジェクトが執り行われている。ここ最近、そのスピードをあげているプロジェクトの枠組みで魅力的な景勝地になることを目標としている城が存在する場所には修復作業とカフェの建築が完了した。



■干ばつが護衛所を出現させた



エラズーとトゥンジェリの境界を成している675㎡の領域を有するケバンダム湖の青い湖水の中にあるペルテキ城のペルテキの山すそにある護衛所は、今年都市部で発生した干ばつのため、ダムの水量が減少したことによってその姿を現した。石を積み上げることによって築かれた護衛所は、その当時城を訪れる人々の検問所となり、農業用地の監視塔としても使用されたことが分かっている。護衛所が出現したことに気が付き、眺望を得る機会を得た近隣住民は、51年の歴史をもつケバンダムの建造から現在まで、この監視塔が2度出現したことがあると語った。



■「ふつうはこの時期には、町には二メートルの雪が降る」



今年、都市での干ばつの影響でダムの水が引いたこと、またこの状況を受けてペルテキ城の下にある監視塔が日の目を現したと述べたカーン・トゥンチ氏は、「ペルテキ城は、過去過去から今日に至るまで多くの文明の所有物となった。そして彼らの痕跡を残している。城にもこの文明に属する構造物が存在しています。オスマン朝時代に修繕がなされて、このような外見となりました。普通、この時期に町では2メートルの雪が降ります。干ばつの影響でダムの水が、かなり減少しました。水が引いたために、歴史的な構造物のが姿を現したというわけです。この歴史的な建造物の一つがペルテキ城の護衛所です。ケバンダムは51年前に建設されましたが、その水は、城を島へと変貌させました。この51年の間に、護衛所はわずか二回しか姿を現しませんでした。その年の一つが今年という訳です。歴史家たち、そして昔からの近隣住民たちから話を伺った限りでは監視塔は、城を訪れる客人たちそして兵士たちの検問所として使用されました。城の下部に存在しているため、防衛のための重要な場所なのです。」と語った。



城へボートで旅人たちを運んでいるフドゥル・トゥラン氏は、過去にここには護衛所が存在しているということを祖父から聞いていたと話した。「ケバンダムが出来る前はここには、ムラト川がありました。ここでの移動手段は筏でした。つまり、羊皮を膨らませてボートのようにしたのです。筏は昔のシステムによって、人びとを岸から対岸へと運び、また漁業でも用いられました。祖父もまたこのような最も古い筏乗りの一人でした。名前は筏乗りのヒュセインといいまして、誰もが彼のことを知っていました。長い間、島への移動手段はありませんでしたが、これは大きな欠陥でした。その欠陥を、私たちが補いました。ボートと、スピードボートを購入して人々を運んでいます。

つまり、祖父の職業の現代版を今日でも続けているというわけです。祖父はいつも城の昔の状態を説明しました。今年は大変に暑く、また雨も降りませんでした。このためにダムの水量が下がりました。水量が落ち込んだために護衛所が日の目を見たのです。私たちもここに来てみることができ、とても幸せです。」と語った。


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翻訳者:堀谷加佳留
記事ID:59630