ストラトニケイア遺跡で列柱、再建で立つ

2025年02月09日付 Hurriyet 紙

ムーラ県ヤタアン郡にある古代都市ストラトニケイア遺跡の発掘調査で出土したローマ浴場中庭の列柱が再建作業により立ちあげられた。列柱は今後、観光資源となる。

ユネスコ世界遺産暫定リストに登録されているストラトニケイアは、「グラディエーターの都」として知られる一方で、世界最大級の大理石都市でもある。1977年に始められた同遺跡の発掘調査は年間を通して続けられている。

ヘレニズム時代、ローマ時代、ビザンチン時代、メンテシェ侯国時代、オスマン帝国時代、そしてトルコ共和制時代で重要視された古代都市ストラトニケイアでは、新たに遺構が発掘されており、また遺跡内の歴史的建造物が修復されている。

ストラトニケイア・ラギナ発掘隊の責任者ビラル・ソウト教授はAA通信の取材に対し、カリア地方の最重要都市のひとつであるこの歴史地区では、古代から今日にいたる多様な構造物の考古学的発掘、修復、そして図面作成作業が行われていると述べた。

ソウト教授によれば、昨年発掘作業が完了したローマ浴場区域の一部はパライストラ(運動場)と呼ばれる中庭部分。

同教授は、特にこの2年間でローマ浴場パライストラ部分の発掘作業が行われたと述べ、「ローマ浴場の中庭部分で集中的に作業をおこなった。ここには36本の柱があり、昨年の発掘調査で柱とその建材をすべて掘り出した。 そして今ここに、建材も完全な状態で柱を立て直した。上部構造もしかるべき形に配置しなおした」と述べた。

ソウト教授は、遺跡を訪れる人々は、ローマ時代にこの地域に存在した列柱や装飾が施された柱上部構造といった各要素を見学しながら回ることができ、(発掘隊は)紀元前1世紀から7世紀の第1四半期まで、つまり破壊されるまでの各時代の増築や改修を個別に明らかにしたのだと述べた。

■「古代浴場の特別性を再現した」

列柱の再建は、「未来への遺産」プロジェクトの一環でなされた話すソウト教授は、「ここの場所は古代都市において非常に特別な一画。3つの浴場の一部であり、我々が熟知するエリアでもある。だからこそローマ時代の浴場に関するあらゆる重要事項をこの場で再現した」と述べた。

ソウト教授は、このパライストラ遺構は、発展の過程をすべて見学できる特別な場所だと述べ、発掘・修復作業はトルコ文化観光省、文化財・博物館総局、トルコ歴史協会、ムーラ県、イシュ銀行、パムッカレ大学の支援を受けているという点もつけくわえた。


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翻訳者:原田星来
記事ID:59656