スイス、国内でのPKKの活動に懸念

2025年02月22日付 Hurriyet 紙

スイス連邦政府は、テロ組織PKK(クルディスタン労働者党)が国内で教育キャンプを開催してテロリストを集め、国内で資金集めやプロパガンダ活動などを行っていると発表した。

スイス連邦政府は、FDP(スイス自由民主党)のクアトロ・ジャクリーン議員が、テロ組織PKKの国内における存在と活動に関する懸念から2024年12月に連邦議会に提出した質問に対して公式に回答した。

質問に関する声明文には、テロ組織PKKが国内で年に数回秘密裏に開催しているキャンプがイデオロギー的な性質を持っており、若者を組織に加入させることを狙っていると記載されている。

声明文によると、このキャンプでは軍事訓練は行われていないものの、数人はPKKのいわゆる指導部もしくはトルコ国軍との戦闘に直接送られるために選ばれているということだ。

声明文には、スイス連邦諜報局が可能性のある脅威に関して収集した情報に関心を持っているとあり、PKKの脅威をスイスあるいは国際的なレベルで制限するための施策が取られたと記載されている。

スイス当局は、国内で実施されている教育キャンプの数については具体的には発表できておらず、これはキャンプが秘密裏に行われていることと情報不足のためということだ。

PKKがスイス国内での財源確保のため資金集めを行っており、またプロパガンダ活動も実施していることがわかっている。

声明には「スイス政府はPKKの活動を追跡しており、国内外の安全に脅威が及ぶ状態が特定された場合は入国禁止を適用する。また、暴力を扇動する活動に対しては法的措置をとっている」という記載がある。

一方、スイス政府は同組織がシリア北東部のいわゆる自治区域の「代表者である」という主張も声明に盛り込み、シリアでSDG(シリア民主軍)あるいはYPG(クルド人民防衛隊)という名で活動している組織もPKKと同じ構造を持っていると認めた。

-スイス諜報局は、PKKが国内で秘密裏に活動していることを懸念

スイス連邦諜報局は、11月に発行した「スイスの安全保障2024」というタイトルのレポートで、テロ組織PKKがスイスや他の国で秘密裏に資金集めやプロパガンダ活動を行っており、テロ教育キャンプを実施していることを報告した。

レポートでは、モスクや集会所などといったトルコの宗教施設や組織がPKKの攻撃目標に含まれている可能性があると記載されている。

レポートには、PKKが若者向けにテロ組織のプロパガンダを行っているとあり、組織に選ばれた人は将来的に「トルコ国軍」への攻撃のために引き抜かれると記載されている。

レポートによると、PKKの支持者はいわゆる文化団体の新しいメンバーである「難民」を引き抜き、彼らをPKKの目的に応じて使おうとしているということだ。

レポートには「PKKの暴力的な支持者は時折、左翼の過激派グループのメンバーと協働している」と記載されており、テロ組織PKKが秘密裏の活動を続けると見込んでいる。


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翻訳者:神谷亮平
記事ID:59718