ある研究の結果:身体適性と筋力によりがん死亡率を半減させることが可能
2025年01月23日付 Mardomsalari 紙

研究者らの新たな研究成果によると、筋力と身体適性にバランスの取れた運動プログラムを組み合わせることで、がんによる死亡リスクをほぼ半分に減らすことができる。
【マルドムサーラーリー・オンライン】ここ数十年でがんの症状への理解が深まり、治療やケアが受けやすくなったことにより、がんによる死亡率は大幅に減少している。
しかし、顕著な進展が見られる一方で、特に心臓や筋肉への悪影響といった治療の副作用が死亡率に影響を及ぼす可能性がある。
イギリスのさまざまな種類やステージのがん患者約4万7千人のデータ分析により、筋力と身体適性ががん患者のあらゆる原因による死亡リスクの低下と大きく関連していることが明らかになった。
研究者たちは、これらの患者の生存率を高めるための可能な選択肢を提供するため、筋力と心肺機能が死亡リスクの低下に関連しているか、またがんの種類やステージがそれに影響するか否かを調査した。
オーストラリアのエディスコーワン大学の研究者たちは、2023年8月までに発表された関連研究を検討し、42の研究を最終的な統合データ分析に含めた。
この研究結果によると、筋力が弱く心肺機能レベルが低い患者と比較して、心肺機能レベルが高い患者は、がんに関連する原因で死亡するリスクが31〜46%低いことが判明した。
この筋力と身体適性の組み合わせは、ステージ3または4のがん患者で8〜46%の死亡リスク低下、肺がんまたは消化器のがん患者で19〜41%の死亡リスク低下に関連していた。
研究者たちは論文の中で、「私たちの調査結果は、進行がん患者の死亡リスクを確定するために筋力を臨床診療で利用できる可能性があること、したがって寿命を延ばすために筋力強化運動を活用できることを示唆している」と述べている。
発表されているもう一つの研究では、細いウエストの維持と定期的な運動を組み合わせることで、これらのどちらか一方を単独で行うよりも、がんリスクを低減する上ではるかに高い効果が得られることが明らかになった。
この研究は、31万5千人以上を対象とし、これら2つの行動を組み合わせることでがんのリスクを低減するのにどのような効果がありうるのかを初めて明らかにした。
世界がん研究基金研究施策部門アシスタント・ディレクターのヘレン・クロッカー博士(Dr. Helen Croker)は、「この調査結果は、がんリスクの軽減のために特定の要因だけに焦点を当てるのではなく、包括的なライフスタイルアプローチの重要性を強調している」と述べた。
米国国立衛生研究所(NIH)などの機関は、健康関連リスクを最小限に抑えるために、男性の場合は腰回りが102cm未満、女性の場合は腰回りが88cm未満であることを推奨している。
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翻訳者:SM
記事ID:59739