アルジェリア:犠牲祭に向けて100万頭の家畜を輸入予定
2025年03月10日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アルジェリアは犠牲祭に向けて100万頭の家畜を輸入予定
【アルジェリア:アナトリア通信】
アルジェリア大統領府は日曜日、同国がイード・アル=アドハー(犠牲祭)に備えて100万頭の家畜を輸入する予定であると発表した。これは、国内で発生している未曾有の干ばつが家畜資源に被害を及ぼしていることを受けた措置である。
この発表は、アブドゥルマジード・タブーン大統領が出席した閣議の終結に際して、大統領府から出された声明によるものである。
同府は声明のなかで、次期犠牲祭に向けて家畜を輸入する可能性について言及した。
同府は、タブーン大統領が「農業大臣に対し、犠牲祭に備えて最大100万頭の家畜を輸入するため、供給能力を持つ国々との国際協議を可能な限り早期に開始するための契約草案を作成するよう指示した」と述べた。
タブーン氏は、「(輸入に関する)草案には価格上限を含める必要があり、管轄機関および管轄局を通じて国家がその輸入を担う」よう指示した。
さらに大統領府は、「販売を許可された機関および団体と連携し、各州において専門の公共協同組合(農業部門の職業団体)を通じて犠牲用家畜の販売が行われる」と発表した。
アルジェリアは未曽有の干ばつに見舞われており、これは特に羊の放牧が盛んな州に影響を及ぼしている。この地域は、砂漠と北部を隔てる広大な地理的区域であり、東はチュニジア国境から西はモロッコまで広がっている。
干ばつの影響で赤肉の価格が大幅に上昇し、特に羊肉の値上がりが顕著だった。このため当局はヨーロッパ、南米、インドからの肉の輸入を余儀なくされた。
羊肉の1キログラムの価格は3,000ディナール(22米ドル以上)を超え、牛肉の価格は2,800ディナール(21米ドル)に達した。
昨年の犠牲祭の際にも、家畜の価格が前例のない水準にまで高騰した結果、多くの市民が犠牲祭の家畜の屠殺を控える事態となった。
同年の犠牲祭において、雄羊の最低価格は約7万ディナール(530米ドル)に達し、一方で、品質が高く大型で知られる一部の地元品種の価格は50万ディナール(3,787米ドル)にまで上昇した。
公式統計によると、アルジェリアには約1,800万頭の羊と約600万頭のヤギが生息している。
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翻訳者:新藤花絵
記事ID:59808