シリア: 経済制裁解除後、世界石油市場に復帰か

2025年08月31日付 al-Mudun 紙
◾︎シリアが国際石油市場に復帰: 60万バレル輸出

【本紙】

シリアは制裁解除後初めてとなる、重質原油の輸出を準備している。輸出量は60万バレルに達し、タルトゥース北部の石油積出所から、スイスのヴィートル社が運航するギリシャ船籍のタンカー「Nissos Christiana」が運ぶ。

アメリカのブルー厶バーグ通信のレポートによると、ヴィートル社は世界的に最も大きな独立系石油貿易会社だとみなされており、イタリアの精製所への油送の任を負っている。また同通信は、これが西欧による制裁解除後、初の輸出であり、世界市場に対するシリアの石油輸出再開の重要な一歩だと指摘した。

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカがシリアに科し、数十年間続いていた制裁を、シリアの不安定な経済と新政府を支援する目的で、7月に解除した。一方EUは、残っていたすべてのシリアへの経済制裁を2か月前に解除している。

この流れの中で、先月シリア・エネルギー省は、中質原油およびハイサルファ原油約50万バレルを売るための入札を行った。これは石油輸出再開と国家歳入増強のための政府の取り組みの一環だ。

この出来事は、シリアが国際石油市場、特にヨーロッパ市場への復帰することを示しているとされ、エネルギー分野強化や投資引き寄せ、国内経済支援への政府の取り組みが反映されている。


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翻訳者:田中友萌
記事ID:60724