イラン人女性登山家、険しい山に挑む半生を語る|ヒマラヤ登山の回想(4)

2025年10月29日付 Hamshahri 紙

―(続き)―

◆イランへのメッセージ

 アフサーネ・ヘサーミーファルド氏は、自身が最後に行なったチョ・オユー登頂後に、イラン国民に向けてメッセージを記した。「風と雪、心臓の鼓動と雪の静寂のはざまで、あるいは空が大地にキスする場所で、私は到達する度に、私の心の度量を信じることが必要だということを学びました。そうしてこそ、願いと忍耐と努力をもって最も高い頂に到り着くことができるのです。ここはチョ・オユー…何年も私の中で息づいていた夢の最後の一歩。14の頂、私の人生の14章、不可能とは単なる言葉に過ぎないと信じる全ての女性たちのための、凍りつかず成長し続ける全ての夢のための、そして登頂のたびに私の内奥を温めてくれるイランのための、14回の再生。我がイランよ永遠なれ」

 同女性登山家は、本紙のインターネットテレビ番組において次のように述べた。「私は、全ての登山をイランとイランの人々のために行っています。私が行うそれぞれの登山は、イランとイランの人々に向けた愛であり、我が祖国の女性たちと男性たちに向けた贈り物です。けれど、最後の特別な登山においては、一つのメッセージを送りたかったのです。たとえ状況が厳しくても、困難の最中でも希望を育みより良い明日を思い巡らすことができる、また困難の最中でも太陽のことを思うことができる、ということを忘れてはならない、というメッセージを」

◆女性登山家の言葉

 イランの女性ヒマラヤ登山家は、未経験もしくは経験の浅い人たちの登山について次のように警告した。「登山における第一原則は教育であると、いつも私は言っています。教育を受けていない時に、山に踏み入れると命を落とす事態にもなりえるのです。この競技はたった一度の失敗が人生の終了に繋がります。もし若い世代や初心者に向けて忠告するとしたら、とにかく勉強することだと伝えたいです。気象学、山岳医療、雪に対する理解、生活環境、自然保護やその他多くの学習が必要であり、それらはふさわしく正確で深い注意の下で登山をするために必要なのです」



 アフサーネ・ヘサーミーファルド氏は次のように続けた。「イランにおける教育環境は整っています。登山クラブは研修を受けた講師たちによってこのクラスを開講しています」

 同氏は、次の要点として≪自然に対する敬意≫を強調した。同氏は次のように述べた。「登山では、私たちにとって本来の生活環境ではない場所へ入っていくことになります。私たちは一歩踏み出すごとに、そこの生物の生息域である環境に注意を払わなければなりませんし、いかなる植物や動物であっても傷つけてはなりません。足跡を残さないようにできる限り努力をしなくてはなりません。残念なことに、自然に入りごみを捨てたり、枝を折ったり、花を枯らしたりする人たちがいて、自然の中で永久に残る傷がつけられています。それらの原因は私たちなのです。ですから、やはり自然の中で足跡を残さないようにできる限り努力しなければなりません」

 最後に、記録を更新した女性登山家が言及した別の要点は、ネット上で非学的な内容を共有している非登山家ブロガーや経験の浅い登山家の非科学的な行動だった。同氏は「非科学的かつ誤った内容が広まるのは危険です」と述べた。

 同氏は最後に次のように締めくくった。「私たち一人一人の人生は、さまざまな挑戦が組み合わさって構成されています。登山は一つのライフモデルです。困難と向き合うことを学ぶモデルです。下ることを恐れないでください。なぜなら、頂を登るために坂を下るのですから。この流れは人生も同じです。人生は常に上り坂というわけではありません。私たちは努力、希望、上昇のために下り坂を活かさなくてはなりません」



―(了)―


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翻訳者:MA
記事ID:61306