シリア:中央銀行が新通貨を9券種で発行
2025年12月25日付 al-Quds al-Arabi 紙

■シリア中央銀行が新通貨を9券種で発行すると発表
【ダマスカス:本紙】
シリア中央銀行は、国民の国民通貨への信頼を強化し、通貨環境を再編することを狙う戦略的な措置として、9つの額面からなる国民通貨を発行する新たなプロジェクトを開始する。専門家らはこの措置を「外科的で是正的な」ものだと評しており、狙いは通貨量の増加ではなく、その整理にあると述べた。あわせて、刷り増しを無担保で行う政策から離れ、新たに発行される1リラごとに実体的な経済的裏付けがあるとする説明も示された。
ハマー大学経済学部で金融・銀行学を教えるアブドゥッラフマーン・ムハンマド博士は、金融政策が経済の安定を達成し成長を促進するために各国が用いる基本的な手段の一つだと述べた。さらにシリア中央銀行が9券種からなる新通貨を発行する決定は、国内の通貨状況を改善することを狙う戦略的な措置として位置づけられると指摘した。
同氏はまた、新発行は2段階で投入される複数の額面を含むと述べ、これは供給される通貨の整理と、金融取引の円滑化へ向かう方向性を反映すると説明した。
ムハンマド氏は新通貨の詳細として額面を挙げ、新額面が2段階で発行されると改めて述べた。
第1段階は6券種で、10、25、50、100、200、500リラで構成される。
第2段階は3券種で、1、5、1,000リラで構成される。
同氏によると、主要に流通する額面は8券種となり、1リラは象徴的な位置づけにとどまるという。
同氏は通貨デザインについて、新通貨には人物像や歴史的象徴を含めず、国民的統一を反映する包括的なシンボルに依拠すると述べた。さらに、通貨には可視・不可視の安全要素が含まれ、1000リラ券には追加の安全要素が盛り込まれるとした。
通貨の安定
ムハンマド氏は、新通貨発行の計画が通貨安定に関する前提データに基づくと強調し、無担保で通貨を刷ることは行われず、1リラごとに経済的な裏付けがあると述べた。さらに、直接的なカバー率は高いとし、その内訳には金26トンが含まれるとした。
併存期間
同氏は、新旧2通貨の併存期間の下限が3か月であり、通貨の交換期間は数年に及ぶ可能性があると説明した。また、併存期間の後も旧リラが弁済力を保持すると見込んだ。
インフレと通貨供給
同氏は、新通貨発行後のインフレの危険は限定的だとし、通貨供給量は増加せず、この措置は通貨量の拡大を含まないと述べた。さらに現状として、140億枚の通貨が存在し、その価値は42兆リラに達すると付け加えた。
発行の目的
ムハンマド氏は、新発行の目的として通貨供給量を正確に把握することを挙げ、これを金融政策の有効な手段だと述べた。
最後に同氏は、中央銀行による新通貨の発行が、国内の通貨制度を改善し、経済の安定を強化するうえで重要な一歩になると述べた。さらに、通貨を慎重に設計し、高度な安全要素を備え、経済的裏付けの基準を順守することを通じて、通貨供給の管理と経済的課題への対処という目標の実現を目指すとした。その一方で、最大の課題は新旧通貨の併存期間を成功させ、国民経済に対する否定的影響を回避することにあると述べ、この措置の成否は慎重な実施と市場への影響の監視にかかるとした。
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翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:61342