■ ただし、辞任した閣僚の後任を任命するよう「忠告」
■ レバノン政府、国際法廷問題を危機と駆け引きの網から切り離す
■ 国連のアナン事務総長が国際法廷設置へ手続きを急ぐと約束 アメリカとフランスは歓迎
2006年11月14日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
2005年12月12日、つまりジュブラーン・トゥワイニー議員暗殺の日の夜の閣僚会議会合において国際法廷の設置要求が決定されてからちょうど11ヶ月を経た昨日、辞任した閣僚6人が欠席し17人が出席した閣僚会議で、法廷の規則の草案と、法廷の設置に関するレバノンと国連の合意について承認がなされた。
今回の国際法廷規則の承認は、閣僚6人の辞任が続くようなより複雑な状況のなかで行われたが、無視しえない極めて重要な側面が付け加わったために、この第一歩はフアード・アル=セニョーラ首相が表現しているように「運命的で歴史的な」性格をもつものになった。そのことを特に物語っているのは、国際法廷の任務がもはやラフィーク・アル=ハリーリー元首相暗殺の罪に限定されず、「暗殺戦争」全体を裁くための実質的な「拠りどころ」となったことである。知られているように国際法廷の規則[草案]においては、2004年10月1日から2005年12月12日のジュブラーン・トゥワイニー議員の暗殺に至る14件の犯罪の間の関連性を証明することを条件として、法廷の任務の拡大をうたっている。また同様に「国連安保理の合意によって各方面が決定する期日」まで任務を「延長する」ことがうたわれており、今後の暗殺に対して警告を発するため「将来の」拠りどころが設定されることになる。したがって、依然としてレバノンの危機的な現実に大いに影響を及ぼす暗殺戦争やその後の劇的な情勢の展開をめぐるレバノン国内および国際社会における対立のなかで、昨日の法廷規則草案の承認が「記念すべき出来事」とみなされることは不思議ではない。
昨夜、首相府の担当部署が、閣僚会議の決定の印刷と英語訳を行い、アナン事務総長に提出するためにニューヨークの国連事務局に送付した。その後、セニョーラ首相はアナン事務総長から連絡を受け、法廷規則の確定に向けた今後の手続きの枠組みについて意見を交わした。またアナン事務総長は、レバノン政府がとった措置への支持を表明し、近日中に安保理で法廷設置案を承認するための実務的な手続きを進めると約束した。
(後略)
URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/nahar/061114nahar_ytr.mht
(翻訳者:鳥居洋介)
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