2006年10月29日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【バグダード:諸通信社】
ムクタダー・サドル師は昨日、シーア派同士、またはシーア派とスンナ派の間の内部抗争に引きずり込まれないよう警告し、同時に無責任な反発を示したり、首都バグダードその他の諸都市で武装闘争に突入したりしないよう警告した。
メディア各局が伝えた声明の中でサドル師は、「シーア派同士やシーア派とスンナ派の間のみならず、イラク人同士での抗争はいかなる理由があろうと絶対に禁忌であり、断固拒絶せよ」と述べた。
さらに声明では「我々のイラクを守ること、また占領の悪夢を拭い去ることこそが我々の目標である」とも述べ、内部抗争はイラクに敵対する勢力の利益につながるとの考えを表明した。
サドル師は彼が「無責任な反発」と評するところの行為を禁じ、イラク人に対するいかなる攻撃も自分自身に対する攻撃とみなすと述べつつ、イラクの敵は占領軍だけだと強調した。
バグダード東部のサドルシティーの住民による昨日土曜の目撃証言によれば、イラクとアメリカの合同部隊が依然としてサドルシティーを包囲しており、これで4日間、町の出入り口が塞がれているという。
目撃者たちは独立系メディアである「イラクの声」通信社に対し「合同軍は町の入り口や町への陸橋にコンクリートのバリケードを築いていて、町を出入りする全ての自動車に厳しい検問を行っている。またそのせいで通行が妨害されて渋滞が発生している」と明かした。
また金曜の昼には、第35、70、71、74、75区域を封鎖した後、アメリカ軍がサドルシティーにあるモスクや礼拝所や学校の多くを急襲した。
目撃証言によれば、アメリカ軍のスナイパーが高いビルの上に陣取り、空からの援護を受けた急襲作戦によって複数のイラク人が拘束された。
先週水曜日の早朝にはアメリカ軍が戦闘機でサドルシティーの6件の家を爆撃し、市民5人が死亡、15人が負傷し、爆撃を受けた6件の家が損壊した。
その際アメリカ軍は、今回の作戦は先週の火曜日にバグダードのカラーダ地区で行方不明になった米兵1名の捜索のために行われたと述べたが、一方でヌーリー・アル=マーリキー首相は爆撃直後の記者会見において、サドルシティーが攻撃を受けたのは多国籍軍とイラク軍の間で調整がなされなかったことに起因する、と述べた。
URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/sabahjadid/061029sabahjadid_hk.mht
(翻訳者:垣平浩明)
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