■ エジプト中央銀行は月々の年金支払いに十分な通貨発行を保証
■ 財務相、労働者連盟との会合で発言:「政府は保険金支払いを保証する手形を発行」
■ 公金管理の発展のため、政府の会計制度を一新
2006年04月14日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
ユースフ・ブトルス・ガーリー財務相は労働者連盟との会合の場で、貯蓄手段の多様化に対応した新たな社会保険法の目標が、総合的な保険制度の樹立にあり、それによって受給者それぞれにふさわしい年金供給を保証し、さらには保険に加入することも掛け金を支払うこともなく、65歳になれば100エジプト・ポンドの年金を受け取ることができるという無償保険制度につながるものであることを明らかにした。
アーイシャ・アブドゥルハーディー労働力相とエジプト労働者連盟のラーシド会長も出席し、本紙記者ムハンマド・アル=アジュルーディーが取材したこの会合の席で同財務相は、毎月の年金支出のためにエジプト中央銀行が通貨の十分な発行を保障するという協力を取り付けていると語ったが、この協力は保険基金が管理している掛け金を様々なプロジェクトに投資することで利息収入を増やし、国庫負担を軽減することを前提にしているという。
さらに同相は「次期には社会保険制度が一新され、保険加入率は45パーセントに達し、およそ90パーセントの労働者がカバーされることになろう」と述べ、現在、特別保険基金の能力を向上させ、専門的な運営によって利息収入を改善するための新計画を練っており、さらには退職後の特別年金を支給する特別年金基金を設立する予定だと付け加えた。また同相は、政府が次期中に保険金支払いを保証する2190億エジプトポンド分の約束手形を発行するとも述べた。
同相は「保険金の将来について心配することはない。年間10パーセントずつ年金支払額が増加しつつあるため、現状では月々の年金額の75パーセントしか国庫でまかなえていないが、今後5年の間には86パーセントまで国庫でまかなえるようになる」と強調、また政府としては特別基金の資金を利用して赤字を補填する意図はなく、法的にもそれは許されないと語った。
また元々エジプト国内への投資誘致を目指しているので、保険の掛け金を国外で運用する考えはないとも語った。同相によれば、保険に関する新法案は人民議会に提出される前に、労働組合に提出される。
さらに同相は、次期には然るべき専門家を導入して国庫管理を発展させるべく、政府の会計制度が改正されるだろうとも語ったが、関税や税金の分野に関してはその実際の必要性を確認せずに新しい役職を公設することはないとした。
同相は、今国会に提出予定の固定資産税に関する新法案は全ての労働者間に平等を実現するものであり、あらゆる階級の固定資産税を40%から10%に軽減するだろう、とも述べた。
URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/ahram/060414ahram_ytm.mht
(翻訳者:玉井葉子)
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