2006-05-22  カイロに自転車時代が到来?!(アル・アハラーム紙)

■ 16年後のカイロの道路では自転車が車を追い抜くだろう!

2006年05月22日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

今から子供に自転車の乗り方を教え、今後16年の間に自動車を手放す準備を始めよう…日本から大カイロ首都圏住民に向けられた忠告によると、自動車は普通の自転車に追いつけなくなるという。その理由は自転車技術の発展にあるのではなく、日に日に増え続け、2022年にピークを迎える交通渋滞にある。2022年にはカイロ市、ギザ市、カリユベイヤ市からなる大カイロ首都圏の道路における自動車の平均時速は毎時11kmになると見られる。

日本国際協力機構(JICA)が行ったエジプトの交通状況についての科学的調査によると、公共輸送プロジェクトが拡大されなかった場合、大カイロ首都圏におけるバスとタクシーを除いた自家用車の数は、250万台に至るであろうと予想されており、これは現在の自動車数の2倍に等しい。

 予期されるこの交通渋滞を解決するため調査報告は交通分野における複数のインフラ整備計画を定め、2007年から2012年の間に始める必要性の高いものから順に並べている。その筆頭に挙げられているのが3本目の地下鉄路線の建設であるが、果たしてこの路線は危機への対処として十分なものであろうか?

 地下鉄公団副総裁のアブドゥルハーディー・ハーフィズ技師は、東はカイロ国際空港から西はインバーバまで総延長34.2kmに達する3本目の地下鉄路線の収容能力は一日あたり乗客210万人を見込んでおり、これを建設する事により国家経済に毎年27億2400万ポンドの増収を実現する、と答えた。また3本目の地下鉄を建設しなかった場合、同じ経路に2000台以上のバス運用が必要になるが、現在の道路網の容量を考えるとこれを実行する事は実際には不可能であると付け加えた。

 つまり地下鉄こそが解決策であり、さもなくば未来は自転車と共にある。

URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/ahram/060522ahram_hk.mht

(翻訳者:垣平浩明)

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