2006年07月20日付アル・アハラーム紙(エジプト)アラブ世界面
【マンスール・アブーアズム記者】
日本国首相の特使(中東和平担当)である有馬龍夫氏は、日本は中東、なかでもレバノンとパレスチナの地で起きつつある危険な事態の推移を、多大な懸念をもって見守っていると述べた。
本紙記者との特別会見の場で有馬特使は、小泉首相が数日前にイスラエルのオルメルト首相と会談した際に、最大限の自制と暴力行使の回避を求めたことを明らかにした。
東京への帰路、カイロに立ち寄った同特使によれば、小泉首相はロシアで行われたG8首脳会議の場で各国首脳に対し、首脳会談直前に訪問したパレスチナとイスラエルで見聞した中東の危険な情勢を説明し、地域の安定と世界平和にこうした情勢がもたらす悪い帰結について警告したという。
また特使は「日本としては対話と交渉こそ中東危機を解決する唯一の道であり、暴力行為や軍事力の行使は平和を望むこの地域の人々の願いや希望を実現しないと考えている」とも語った。
さらに特使は、「ヒズブッラーによる兵士2名の拉致や殺害行為は中東和平プロセスを複雑化した」と述べた。
URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/ahram/060720ahram_ky.mht
(翻訳者:山本薫)
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