【政治部】外務報道官は週の定例記者会見で、5+1包括提案に対するイランの回答期限が迫る中、「イランは〔ウラン濃縮の〕停止を受け入れない。停止はイランの予定にはない」と述べた。
イランに対して濃縮停止を求める国連安保理決議に関する質問に対し、ハミード・レザー・アーセフィー外務報道官は、「前提条件の履行が付与された話しあいは意味をなさない。ある条件を前提として話し合いを行うのであれば、そのような条件が付与される前に最初からそのようにしている」と述べ、さらに「安保理決議はわれわれにとって受け入れられないものだ。数カ国が協議の席について、世界に代わり決定を行う、といったようなものであってはならない。イラン・イスラーム共和国は、この決議を受け入れない」と語った。
外務報道官はまた、濃縮停止を含めて協議に応じるとした先のモッタキー外相の発言の真意に関し、「濃縮停止は過去に戻ることを意味するものであり、われわれはこのようなことをするつもりはない。われわれが言いたいのは、すべては話し合いによって生まれるのであり、濃縮停止はわれわれの予定にはない、ということだ」と述べた。
外務報道官はまた、予定されているイラン外交の二つの案件に関して、次のように明らかにした。「マヌーチェフル・モッタキー外相は、近日中に南アフリカを訪問する予定になっている。またコフィー・アナン国連事務総長がイランを訪問する予定になっている。これらの外交日程については、まだ決まっていない」。
イランがIAEA査察官の一人に対して不満を表明したことについて質問を受けたアーセフィー外務報道官は、事実を確認した上で、「査察官の選択についてはイランとIAEA双方が了解することになっており、この件についてはすでにIAEAに通知済みである」と述べた。
昨日カナダ外務省より伝えられたところによると、カナダ外相は、イランは地域の紛争に責任があり、ヒズブッラーのテロ行為に加担していると主張した。このことに関し、アーセフィー外務報道官は「シオニスト体制を惜しみなく支援し、パレスチナ及びレバノン人民の血で手を赤く染めているのはカナダの方ではないか」と反論、さらにカナダ政府関係者に向け、「カナダのような国は、ベネズエラをはじめとする一部ラテン・アメリカ諸国を見習うべきだ。もう少し独立した方がよいだろう。このようなかたちで他国に追随するのは、感心できない」と述べた。
アーセフィー外務報道官はまた、最近の地域紛争に関し、シオニスト体制の存在こそ地域に危険が生じる要因となっているとの見方を示した上で、さらにイスラエルによる停戦違反について指摘し、次のように述べた。「数日前より繰り返されているシオニスト体制のこのような違反行為は、この体制が衝突や戦闘を抑え停止することに、まったく関心がないということをよく示している。彼らの行為は、いかなる論理によっても、正当化しえず、弁護の余地はない」。
さらに、イランがレバノンのヒズブッラーを支援していることに関して質問を受けたアーセフィー外務報道官は、「イランはレバノンのヒズブッラーを支持している。彼らに対しては、精神的、人道的な支援を行っていくつもりだ」と述べた。
外務報道官はまた、イラン核問題に関し、包括提案に対するイラン側の検討はすでに終了しており、近く回答を発表する予定であることを明かした。しかし、このことについて声明を発出する予定なのか、それともヨーロッパ側に対して回答を寄せるつもりなのかについては、明言を避けた。
URL: http://www2.hamshahri.net/hamnews/1385/850530/news/siasi.htm#s24789
(翻訳者:斎藤正道)
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