2007年01月11日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【バスラ:イラクの声】
バスラの遺跡局長であるハーシム・ムハンマド・アル=イザーム氏は火曜、「バスラ県にあるいくつかの遺跡は住民による大規模な破壊や侵犯行為にさらされている」と述べ、こうした行為を停止させるよう地域の警察に要請した。
さらに同氏は独立系通信社である“イラクの声”通信に対し一昨日、「ズバイル地区にある遺跡は、採石場かごみの埋立地のような有様で、さらに遺跡の上に住宅が建っているケースもある」と明かし、こうした侵犯行為は大変な歴史的悲劇であり、史跡を消滅させる恐れがある深刻な問題であると評した。
バスラの35km西方に位置するズバイル地区には、預言者の教友であったアナス・ブン・マーリクおよびタルハ・イブン・アル=ズバイルの2人の墓や大モスクといったイスラーム時代の遺跡がある。またこうした遺跡は住宅街からも近い。
イザーム氏は遺跡に対する侵犯行為を止めさせるため、関係諸機関に対し遺跡のある地区での警察によるパトロールを要請した。さらに同氏はバスラ県の遺跡局が専門家の不足や、イラクの古い遺産を再生させるために十分な資金が割り当てられていないといった複数の問題に悩まされていると明かした。
バグダードの590km南方にあるバスラには、イスラーム時代にまで遡る100以上の遺跡が存在している。
URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/sabahjadid/070111sabahjadid_hk.mht
(翻訳者:垣平浩明)
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