コラム:「女性と民主主義革命」 
2011年04月28日付 Al-Ahram 紙

■「女性と民主主義革命」

2011年4月28日 『アハラーム紙』

【マクラム・ムハンマド・アフマド】

チュニジア、エジプト、イエメン、シリア、リビア、そしてバハレンで吹き荒れた民主主義を求める蜂起を特徴づけたのは平和主義的な性格であったが、それはこうした民主主義革命の唯一の特徴というわけではなかった。これらの抗議行動が持った基本的な特徴のなかには広範な女性の参加という現象があるからである。それによって女性は基本的な構成要素となったのだ。

女性たちは広場での座り込みをはじめとしたすべての抗議行動に数千の単位で参加してきた。サヌア大学の前にあるタグイール広場に女子学生が男子学生とまじりあって座り込みをしたことを非難し、イエメン大統領のアリー・アブドゥッラー・サーレフが保守的なイエメン社会の感情を煽ってこうした抗議行動に反対させようとしたとき、女性たちは、女性だけの巨大なデモを行うという形で即座に回答した。黒づくめの服を着て、顔を覆った女性が数万という単位で参加したのだ。なかには子供を抱えた者もいたが、全員が声をそろえて「民衆は体制の打倒を望む」と叫ぶのである。

すべての抗議行動の中で女性の役割は重かった。なぜならば市民として自分の意見を表明し、抗議行動に参加するために通りや広場に出るという役割に加え、女性たちは抗議行動の中で傷ついた者に手当てをし、食料の補給を確保し、食事や毛布を配布し、座り込みの場所を整理するといった責務を担ったからである。女性の医師、大学教授、人権団体のメンバーの働きはもちろんのこととして。

いくつかのケースでは、最初の発案が女性から出されることもあった。イエメンではタワックル・カルマーン(という女性のジャーナリスト)がサヌア大学で最初のデモを率いた。彼女は48時間以上拘束された。シリアではダマスカスで、逮捕者の解放を要求して内務省の前で座り込みを行う初めての女性による抗議行動が行われた。バハレンのルウルウ広場では、ザイナブ・アル=ハワージャ(という女性)が自分の家族の逮捕に抗議してハンガーストライキを始めた。

抗議行動への女性の参加はこうしたアラブの大都市に限られているわけではない。それは逮捕された夫たちの解放を求めるシリアのバイダーの(女性たち)のように、多くの農村にも拡大したのである。

このように女性たちはすべての抗議行動で基本的な構成要素であり、かつ彼女たちの要求は体制の変革を求める男性たちの要求とまったく一致しているにもかかわらず、そこには次のような不安が存在する。それは男性が革命の成果を独占するのではないかという不安である。すべての権利において平等を求めるアラブの女性たちの要求の正統性を認めようとしないのではないかというものだ。

彼女たちの要求には、同じ仕事には同じ給料をという要求、そして雇用の機会の均等という要求も含まれる。なぜならばアラブの大卒者の間では、女性の失業率の方が男性の失業率の二倍を超えているからだ。エジプトではさらに、とりわけ家族法に関し女性が実現してきた成果をサラフィー主義者が攻撃するのではないかという不安が増している。しかし民主主義を求める蜂起にアラブの女性が幅広く参加したという事実は、多くの問題や困難を解消していくことだろう。


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( 翻訳者:八木久美子 )
( 記事ID:22295 )