リビア:革命勢力、イスラーム過激派の浸透を否定
2011年09月02日付 al-Hayat 紙

■革命勢力:リビアは「アル=カーイダ」に対し守りを固めている。

2011年9月2日『アル=ハヤート』

【トリポリ:AFP】

リビアの反乱軍は、自分たちがイスラーム穏健派であることを強調した。反乱軍は、最近トリポリを掌握している。彼らは、自分たちの運動が「アル=カーイダ」に近しい集団やムジャーヒドゥーンから浸透を受ける可能性を否定した。革命軍の参謀長補佐官であるスライマーン・マフムード少将は「われわれの下には一部過激分子がいる。しかし、過激分子という言葉の意味は、アフガニスタンやイエメンで通じているような正しい意味ではない。」と述べたうえで、「リビアにおいていわゆる過激派の危険性は存在しない。なぜなら、社会の構成要素と穏健性に強いつながりがあるからだ。最終的には、我々と異なる考えとの間には投票箱(という解決手段が)ある」と付け加えた。

世間の関心は、アブドゥルハキーム・ベルハーッジ氏に注がれている。同人は革命勢力の指揮官の一人であり、8月23日にはバーブ・アル=アズィーズィーヤ地区への突入を監督した。同地区は、トリポリ中心部に位置するムアンマル・アル=カッザーフィーの城塞であった。

ベルハーッジ氏は「アル=ジャズィーラ」に出演したが、同放送局はベルハーッジ氏に「シャイフ」の称号をつけた。ベルハーッジ氏は、バーブ・アル=アズィーズィーヤ地区での作戦を長々と解説した。この作戦により「暴君アル=カッザーフィー」はトリポリから追放された。

フランスの「リベラシオーン」紙によると、アブドゥルハキーム・ベルハーッジ氏は以前リビアのジハード集団である「戦闘的イスラーム集団」を結成した。同派は「アル=カーイダ」に近しい。また同人は、米国中央情報局(CIA)によって逮捕され、その後2004年にアル=カッザーフィー政権に引き渡された。

リビア革命勢力の報道官であるアフマド・ウマル大佐は、自身をイスラーム過激派の者だとする非難を否定し「アブドゥルハキーム・ベルハーッジ氏はトリポリで軍事評議会を運営している」と述べた。同大佐は、ベンガジで開催された記者会見で、ベルハーッジ氏は「リビアの革命勢力と民主的国家建設の夢を共有している。われわれは、穏健ムスリムである。リビアにテロ分子や原理主義分子がいるという者は、実態から遠い者たちである」と述べた。

またフランスも、現在アブドゥルハキーム・ベルハーッジ氏と「アル=カーイダ」に近しいイスラーム主義者たちと関係があることを否定した。水曜日(8月31日)フランス大統領府筋は「われわれは、そのような懸念があるとは思わない。ベルハーッジ氏とは大統領側近の軍高官の一人であるブノワー・ブーガー将軍が会見し、同氏の意見がイスラーム過激派であるとする非難とまったく一致しないことを確認できた」と述べた。

また同筋は「諸勢力に向けて機微な点が現れることは当然のことである。この諸勢力とは、リビアを解放した勢力のことである。ムスリムが自分たちのイスラームを実践することは当然のことである。移行国民評議会のムスタファー・アブドゥルジャリール議長もそのようにしているが、われわれは彼のことをイスラーム主義者とは分類しない。(イスラーム過激派として)小規模な集団が複数現れるかもしれない。しかし、われわれはこのような諸集団が脅威にならないことと、リビア人民の重要な部分を代表するようにならないことを確信している」と述べた。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:高岡豊 )
( 記事ID:23822 )