アル=イブラーヒーミー氏の声明はアサドにもう一年政権に残るチャンスを与える、 反体制派はロシアの非現実的な提案を拒否
2013年01月11日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アル=イブラーヒーミー氏の声明はアサドにもう一年政権に残るチャンスを与える

■反体制派はロシアの非現実的な提案を拒否

2013年1月11日 『クドゥス・アラビー』

【ロンドン:本紙】

アメリカは、化学兵器の安全確保のためにシリアにアメリカ軍を派遣する用意はない。アメリカのレオン・パネッタ国防長官によると、アメリカ当局は常に平和的政権移行に留意しており、シリアが化学兵器を格納しているサイトの安全確保のため各国の援助を要請した。アメリカの国防長官職は次期、チャック・ヘーゲル氏に受け継がれる予定である。
 
パネッタ国防長官は、エフード・バラク防衛大臣との会談のため訪れたイスラエルで、アメリカは危険な状況にあることを強調しつつ、当局が軍事的に介入する計画はないとした。ワシントン当局は化学兵器からの防護のために取らなければいけないステップについての議論により関心を持っており、イスラエルとだけではなく、シリア情勢を懸念する地域の他の国々とも対話を実行している。
 
アメリカ当局は現在シリア政権に化学兵器使用に警告を促すに留まっている。アメリカのマーティン・デンプシー統合参謀本部議長は、アメリカはシリア政権に化学兵器使用を禁じることはできないとした。同議長はその理由として、このようなプロセスには、シリアの動きを継続的に捉える確実な機密情報や衛星写真が必要とされるとしている。すなわち、介入作戦はシリアの準備体制について完全な情報を要するもので、アメリカやその同盟国のなすべきことではないということである。

しかし同議長は、化学兵器がシリア反体制派に対して使われるケースに対する反応を考えていないわけではない。シリア反体制派は次の段階、すなわち、バッシャール・アル=アサドの退陣後の計画を表明しており、平和裡に最低限の損害に留めた政権の移行プロセスを踏むとしており、国家建設を継続的に実行することを確約している。

(後略)


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:松屋直子 )
( 記事ID:28864 )