シリア:ダーイシュ(イスラーム国)がアッシリア教徒を拉致
2015年02月25日付 al-Hayat 紙
YPG(クルド人民保護部隊)の映像より
YPG(クルド人民保護部隊)の映像より

■ダーイシュ(イスラーム国)によるキリスト教徒90人拉致を受け、民間人が避難

【ロンドン、ベイルート:本紙、AFP】

シリアのハサカ県に位置する二つのアッシリア教徒の村々をダーイシュ(イスラーム国)が攻撃し、キリスト教徒90人を拉致した。こうしたなかテロリスト(ダーイシュ)とクルド人の間での戦闘が続くことで、民間人が避難した。一方、ダマスカス近郊で負傷したとされる政治治安局長のルストゥム・ガザーラ准将のその後の行方に関して複数の情報が錯綜した。

シリア人権監視団は、人民保護部隊(YPG)とダーイシュの間の激しい衝突を受けて、タッル・タマル市周辺に位置するアッシリア教徒のタッル・シャーミーラーン村とタッル・ハルマズ村の両村からキリスト教徒90人が拉致されたと発表した。

クルド人とダーイシュは、ハサカ県を分割するかたちで支配する一方、ハサカ市にはシリア政府が存在し続けている。ダーイシュがシリアでこれほどのキリスト教徒を拘束したのは今回が初めてである。なおこれに先立ち、ダーイシュはリビアで、エジプト人コプト教徒21人の処刑を敢行、その一方で、イラクではキリスト教徒数十人がダーイシュから逃れている。

シリア人権監視団はさらに、ジスル地区での車爆弾による爆発音がタッル・タマル市で聞こえたと発表した。同地区はアッシリア教徒の町であるタッル・タマル市と、ダーイシュが支配下に置く国際幹線道路沿いにあるギーブシュ村の間に位置している。また同監視団によると、YPGが制圧した村と農場の数が少なくとも30にのぼったという。

(後略)




シリア情勢に関しては「シリア・アラブの春顛末記」も参照ください。

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( 翻訳者:青木優奈 )
( 記事ID:37027 )