イスラエル:ドゥルーズ派住民がイスラエル軍救急車を襲撃
2015年06月24日付 al-Hayat 紙
■ドゥルーズ派とスンナ派の対立に警鐘…ダマスカス近郊で衝突
【ロンドン、ベイルート、マジュダルシャムス:本紙、AFP】
「民主的会合ブロック」代表のワリード・ジュンブラート議員は「ドゥルーズ派のアラブ人とハウラーン地方のスンナ派住民との間に不和を生じさせることを目的とした、シリアとイスラエルによる継続的な策略」に警鐘を鳴らした。これに先立ち、ゴラン高原のドゥルーズ派が反体制派の負傷者を襲撃、そのなかの1人が死亡した。一方、ダマスカス近郊では、反体制派戦闘員と政府軍が衝突した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ゴラン高原においてドゥルーズ派を追跡することを誓約した。彼らは月曜日晩、シリア人負傷者2人を搬送していた軍の救急車を襲撃し、暴行を加えた。この攻撃で、乗っていた2人のうち1人が死亡、もう1人も重傷を負った。
ドゥルーズ派長老や民間の指導者らは救急車襲撃を批判した。その一方で、ドゥルーズ派は、シリアで過激派集団の攻撃にさらされているドゥルーズ派の宗徒達の消息を案じている。
イスラエル警察の報道官は声明でこう発表した。「ゴラン高原のマジュダルシャムス村付近で群集が軍の救急車を投石するなどして攻撃し、乗っていた人々を負傷させた…。シリア人負傷者の1人はこの攻撃を受け死亡した」。また同声明によると、イスラエル軍が乗せていたもう1人のシリア人負傷者も重傷を負った。
さらに、救急車を運転していた2人の兵士も軽傷を負った。
イスラエル・メディアが伝えたところによると、ドゥルーズ派の村であるマジュダルシャムスの住民のおよそ200人が襲撃に参加した。彼らは投石を行い、救急車を強制的に停止させ、負傷者を救急車から引きずり降し、暴行を加えたという。
(中略)
これに対し、シリア国営通信(SANA)は、イスラエル軍の救急車に乗っていた男達が「ヌスラ戦線のテロリストである」と伝えた。
ダマスカスは、シリア政府と戦っている勢力をイスラエルが支援していると非難している。しかし、イスラエルは、襲撃されたシリア人2人が反体制派の戦闘員ではないと否定、彼らが民間人だと主張した。
(後略)
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( 翻訳者:松本悠里子・大橋夏子・戸澤瑛子・井森彬太 )
( 記事ID:37950 )