■ダーイシュがハサカ県のクルド人部隊に対して化学兵器を使用
【ベイルート:AFP】
クルド人戦闘員と活動家は今日(土曜日)以下のように述べた。「ダーイシュのメンバーは先月、毒ガスが含まれた爆弾をシリアのクルド人部隊に向けて投下した。」
クルド人民防衛隊とシリア人権監視団はそれぞれ、先月6月にシリア北東部のハサカ県に何度もこの爆弾を使った爆撃が行われたことを強調した。
また、人民防衛隊はこれらの爆撃は先月28日に行われ、またハサカ県のクルド人制圧下
のサールヒーヤ地区や、タッル・ブラーク町南部のクルド人の複数拠点が標的とされたことを明らかにした。
クルド人戦闘員の声明によると「この爆弾が落ちたとたん、その爆弾からは黄色いガスが発生し、腐ったタマネギの匂いに似た強い匂いがした。」という。
また、「ガスによる被害を被った我々のメンバーは、強い頭痛や筋肉痛と伴に、喉や目、鼻の焼けるような感覚を感じ、また、集中力や動きの低下などの症状に襲われた。また、その化学物質に長い間曝された者には、嘔吐の症状も出ている。」と付け加えた。
人民防衛隊はその爆弾の死亡者に関して発表はしておらず、ガスの被害を受けたメンバーの症状はその後おさまったと指摘した。
声明ではまた、「ここ数週間に、クルド人戦闘員らはダーイシュのメンバーから防毒ガスマスクを押収したが、これにより、この戦線地域において化学兵器を使った戦争の用意が出来ていたことが確かになった」とされている。
ロンドンに本部を持つシリア人権監視団は化学兵器による攻撃が行われたことを確認し、医学の情報筋が言及したところを伝えた。それによると、人民防衛隊の12人の戦闘員たちに、タッル・ブラーク南部で行われた攻撃によって、窒息症状や、目の焼けるような感覚、嘔吐などの症状が出たとされている。
クルド人、監視団双方とも、その攻撃に使われた化学物質の種類を特定できていない。しかし、人民防衛隊は「紛争兵器研究所」と「サーハーン研究所」の二つの調査機関の調査と同時併行してこの件に関する調査を行うとした。
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( 翻訳者:熊谷真結子 )
( 記事ID:38201 )