モロッコ:フランスとイスラエルに対し西サハラの主権について立場を明確にするよう求める(2)
2022年08月22日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ムハンマド6世国王はフランスとイスラエルに対し、西サハラがモロッコ領だとする明確な立場を取るよう要求

【ロンドン、アルジェ:本紙】

新たなパートナー、つまりイスラエルとの関係について、モロッコは同国との一連の関係正常化を行ったが、それらは西サハラがモロッコ領であることを承認することを必要条件としている。しかしながら、イスラエルは現在に至るまで一切の明確な立場を取っていない。モロッコ駐在のイスラエル外交官デビット・ゴブリン氏は去年10月のスペインの通信社EFEとの対談の中で、イスラエルはモロッコとポリサリオ戦線が合意に至る解決方法を模索する国連の取り組みを支持していると明らかにし、自治権については言及を避けた。

フランスとの関係について、同国はここ数十年にわたり西サハラに関するモロッコの立場を守る、モロッコの味方であった。しかし、近年その立場に変化が起こり、一方では西サハラにおけるモロッコの主権を承認した際のドナルド・トランプ前大統領の立場を歓迎せず、他方では2021年にEUにトランプ・イニシアティブを補完する立場を取らせなかったとみられる。なお、モロッコはフランスが欧州の諸機関において西サハラ問題に関するモロッコの国益を保護することを期待していた。

国王の演説はフランスのエマニュエル・マクロン大統領がアルジェリアに訪問する数日前に行われた。ちなみに、この訪問はマクロン大統領が2期目に入って最初の北アフリカへの訪問となる。

モロッコ政府および近隣諸国政府は大きな期待を寄せている。マクロン大統領は訪問を締めくくる演説で、「西サハラ紛争における国連の取り組みを支持する」ことを受け入れるだろうか、あるいはこの問題への言及を避けるのだろうか。

この問題への言及を避けることは、フランス政府が引き続き自治権を支持していることを意味する。そして、国連の取り組みへの言及は全てこの問題に関するフランス側の無視できない変化を意味する。

ちなみに、アルジェリアは既に近隣諸国に対し、西サハラに関してモロッコ寄りの立場を取らないことベースに各国との関係を発展させるという条件を課している。

(後略)

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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:53937 )