「信仰・宗教法令」改正へ
2013年05月29日付 VietnamPlus 紙
5月29日、ウオン・チュー・リュウ国会副主席は「信仰・宗教法令」の改正に向けて政府宗教委員会と協議した。ファム・ズン内務次官兼政府宗教委員長は、「信仰・宗教法令」について、施行後8年が経ち、現在の宗教活動やベトナム共産党の主張・路線にそぐわない内容やさまざまな限界面が表面化してきているとしている。「法令」の第33条の規定によれば、宗教組織は、人道的慈善活動に限られた範囲でしか参加できず、宗教者はベトナム公民の資格をもってはじめて教育・医療・人道的慈善の活動を組織することができることになっている。
しかし実際には現在、宗教組織や宗教者は支援というかたちで参加しているだけではなく、幼稚園、診療所、社会支援組織を自ら直接設立している。この規定は、教育・医療・文化・スポーツ等の「社会化」に関する党と国家の一般方針および関連法令にそぐわなくなっている。
またベトナムにおける外国人の宗教活動に関する規定は、ベトナムに暮らす外国人が日増しに増加し、国内の宗教施設がかれらの宗教活動の需要に対応できていない状況では、不十分なものとなっている。
ウオン・チュー・リュウ国会副主席は、宗教は複雑で繊細な大問題だと評価し、民族や国に対する宗教の貢献はとても重要であるが、少なからぬ人々は「宗教の自由」問題を利用して、党・国家に反対し、ベトナムが国際社会に参入していく上での障害をつくりだしているとした。
リュウ国会副主席は、宗教工作に関して法的整備を行なう提案を支持し、現実にそぐわない規定内容を改正し、いつか機が熟したら「法令」から法律へ格上げすることを提案した。また、現在ベトナムは多数の国際条約に加盟しており、適切な法整備を行なうためには、それらの国際条約の規定と照らし合わせて研究し、各国の法律を参考にする必要性を明示した。
内務省は、政府組織法と人民評議会・人民委員会組織法の改正を準備するため、宗教の国家管理工作を行なう機構モデルを研究し、最も合理的なモデルを確定する必要があろう。
政府宗教委員会の統計によれば、現在全国には国家によって公認・登録されている13宗教の35宗教組織・1法門がある。信者数は2400万人(総人口の約27%)で、8万3000人の聖職者、25万人の宗教役職者がおり、46の聖職者養成所、2万5000の宗教施設が存在している。95%の国民が信仰・宗教との関わりをもって暮らし、概して、宗教情勢は安定しており、宗教活動は法令が遵守されている。党と各級政府は宗教活動が平常に行えるようにあらゆる条件を整えている。しかしながら土地、宗教施設、宗教内紛をめぐるホットスポットが依然存在し、邪教問題も各地で散発しており、宗教内の過激分子が反体制活動を続けている。外国の反動勢力は土地・宗教施設の訴訟を利用して、「人権」、「宗教の自由」問題でベトナムを誹謗している。
( 翻訳者:今井昭夫 )
( 記事ID:125 )