非感染性疾患による死亡率は67%
2013年10月08日付 VietnamPlus 紙
10月8日、保健省病気治療管理局は、「2014ー2020年までの段階及び2030年を見据えた非感染性疾患(訳注:インフルエンザ、麻疹、呼吸器症候群などの感染症と異なる、2型糖尿病、腎臓病、心筋梗塞、がんなどの疾患を称す)に対する国家戦略の枠組み」について意見を聴取するシンポジウムを開催した。
シンポジウムにおいて、グエン・ティ・スエン保健省次官は「今日、世界中のすべての国が非感染性疾患の増加という事態に対処しなければならないが、そのリスク要因は、健全な生活の実現を通じ、完全に予防することができる」とのスピーチを行った。
世界保健機構によれば、初期段階の心臓病、脳梗塞及び2型糖尿病の80%、がんの40%以上は、タバコを吸わず、酒やビールを飲みすぎず、定期的な運動と正しい食生活を通じ予防することが可能である。
(にもかかわらず)実際には、多くの国と地域で、非感染性疾患が引き起こすリスク要因が一層増加している。
シンポジウムにおいて、スエン次官は、病気を予防し回避することで病気の負担を軽減するため、非感染性疾患の予防とコントロールに関する総体的、包括的な国家戦略の策定に向け意見を寄せることに集中するよう出席者に求めた。
世界保健機構によると、世界では毎年約3600万人が非感染性疾患で亡くなっている。一方、低所得国及び中所得国では非感染症疾患により死亡するケースが約80%に上っている。また、非感染症疾患により死亡した900万人以上が早死に(60歳前)しており、低所得国及び中所得国では非感染症疾患による死亡者の90%が早死にした。
非感染症疾患のうち、死因の第一位は心臓疾患である(毎年1730万人が死亡)。次いで、がん(760万人)、呼吸器疾患(420万人)、糖尿病(130万人)となっている。
2011年の医療統計年鑑によれば、ベトナムにおいて感染性疾患の割合は25.89%、非感染性疾患の割合は62.72%(感染性疾患の2.4倍)、非感染性疾患による死亡率は67.34%を占める(感染性疾患の4倍)。
ベトナムは、優先的に解決が求められる非感染症疾患として、心臓疾患、がん、糖尿病、慢性呼吸器疾患、精神障害の5グループを確定した。1999年から現在までに、この5グループの疾患すべてが医療に関する国家目標プログラムに加えられている。
この間、医療部門は非感染性疾患の予防活動を多く実施し、初期的成果を達成することがすることができた。
リスク要因に対する対策(タバコの害に対する予防、適切な栄養の摂取など)の一方で、医療部門は早期発見の活動を実施した。特に、高血圧、糖尿病、てんかん、うつ病などの患者管理モデルを展開し、非感染性疾患とリスク要因に関する国の調査も実施している。
しかし、非感染性疾患対策の活動も、その調整作業においてや、新規の非感染性疾患対策プログラムが主に中央と計画、案件のある地方省のみに作られている等の面で限界がある。
「2014~2020年までの段階及び2030年を見据えた非感染性疾患予防のための国家戦略」案は、心臓疾患、高血圧、がん、糖尿病、慢性肺疾患、精神障害からくる病気、障害、死亡を予防し回避することで負担を軽減するため策定された。
上記戦略には、非感染性疾患予防において指導責任と能力の向上、部門間の調整と協力の強化、タバコ、酒、ビール、不適切な栄養、運動不足など主なリスクの低減、非感染性疾患に対する医療体系の対応力強化、特に、初期のヘルスケアの強化が含まれる。
( 翻訳者:小池優佳、広瀬美佳 )
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