ベトナムは生産再移動現象の到着点に
2013年10月22日付 VietnamPlus 紙
ラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)のウェブサイトに10月21日付で、「ベトナムは生産再移動現象の到着点に」という記事が掲載された。このなかで、近年ベトナムは、他国から多国籍企業の生産拠点が移動してくる割合が最も急激に増加しているアジアの国になったとされている。
RFIによると、過去約10年、15年に起こったことに反して、この新しく移動してきた生産拠点は、縫製・履物のような低賃金な労働分野だけでなく、高い技術水準の分野、特に電子やIT分野にも及んでいる。
この3年間、この分野の非常に多くの多国籍企業がベトナムに大規模な生産拠点を設立した。そのような企業として、インテル、LG、ノキア、サムスン、キャノン、アメリカのアップル社に対して製品組み立てを行っているフォックスコン・グループ(中国・台湾)が挙げられる。
RFIの東南アジア地域担当記者アモー・デュビュ氏によると、中国では人件費が上昇しているため、生産拠点をベトナムに移す多国籍企業が非常に多い。
アメリカのインテル・グループは、2010年にベトナムにおける外国投資の「第二波」の先陣を切り、中国以外では最大である10億米ドル相当の電子チップ生産拠点をホーチミン市近郊に建設した。他の多くの会社もすぐさまインテルに追随した。たとえばサムスン(韓国)は、現在ベトナム北部のタイグエン省にて3か所目の自社工場を建設中である。
デュビュ氏は、多くの多国籍企業がベトナムに進出しているのは、ベトナムは教育の質にくらべて人件費が手頃だからだとしている。マレーシアやシンガポールと比べると、ベトナムの教育システムはまだ遅れをとっているものの、他の安価な人件費の国と比べると、明らかに教育の質は良い。
もうひとつの理由として、ベトナム政府と各省は、外国投資グループに税制面で優遇政策を行なっているということもきわめて重要である。例えばサムスンに新しい自社工場を建設する投資をしてもらうために、タイグエン省はサムスンに対して16年間の税制面での優遇を与えた。
また、非常に長い海岸線と比較的整備されていて輸出に便利な多くの海港を有し、利便性が高いベトナムの地勢も理由の一つである。
( 翻訳者:讃井綾香 )
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