全国の有権者から1130件近くの意見・建議が国会に寄せられる(2)
2013年10月21日付 VietnamPlus 紙
病院、診療所の活動に対するより緊密な管理
有権者は、これまでに医療部門が達成した若干の成果と進歩及び政府が2020年までの医療部門の幾つかの重要計画、戦略、提案を諮問し上程したこと、専門業務の監査強化、各機関の犯した過ちに対し迅速に処分を行ったことを歓迎した。しかし、有権者は、最近、一部病院の指導者を巡る責任感の欠如と重大な違反を犯した医療機関に対する不十分な管理に端を発し、国民の間で不満が引き起こされるような多くの事案が発生していることも指摘した。
有権者は、政府として、保健省、各地方政権が各々の管理レベルの機関、個人の違反に対し責任を明確にして厳正に処分を行うよう指導し、病院、診療所の活動をより緊密に管理し治療薬の販売、薬価の管理を行い、診療所における医療道徳を高めるような方策を講じるよう建議した。医療部門は、病院における患者過多を減じるための方策をより決然と実施する必要がある。
有権者は、政府と各地方が、違法な家禽取引・密輸を食い止める方策と国内における家禽飼育の拡大を奨励するとの方策について、決然と指導が行われ、足並みを揃えて実施されてきたことを歓迎した。しかし、食品の保存に際し、出所が明らかでない毒性物質が使用され、何から製造されたのか分からず病気のリスクが多く潜んだ腐った製品が販売されるといった状況にあるなど、総合的に見れば、人々は食品の安全衛生の欠如の問題を常に憂慮している。有権者は、政府が保健省、商工省、農業・農村開発省、各レベルの政権に対し、一体性、実現可能性及び効果のある解決策を決然と実施し、こうした問題の違反者を厳正に処分するとともに、各種メディアを通じ広範に違反者を公表するとの指導を行うよう建議した。
また、ベトナム各地で環境汚染の問題が深刻化しており、人々の生命・健康に多大な影響を及ぼしている。こうしたことから、有権者は、環境の管理が弛緩しているとして、本件について権限を有する各機関の責任を明確にし、環境に関して重大な被害をもたらした企業の指導者個人に対する厳正な処分、処罰を強化するよう建議した。
交通計画と道路工事の質の管理を注視する必要がある
このところ、特にハノイ市とホーチミン市における交通渋滞、交通法規の無視、危険な交通の状況は段階的に改善されてきており、交通インフラも同様の状況にある。各地方の関係機関と政権は、こうした状況に歯止めをかけるべく、多くの方策を講じてきた。
しかし、交通事故は頭の痛い問題で、とりわけ重大な多くの交通事故ではかなりの数の死傷者が出ている。その原因の一つには、国家、とりわけ交通運輸企業に対する地方の管理とドライバー(免許)の講習及び試験に多くの問題があり、交通安全の検査、監察が不十分でもあることに起因する。また、定員オーバーの乗客を乗せた車両、許容量を超えて荷物を積んだ車両の事故はしばしば発生しているが、こうした(違法行為に対する)処分には未だ限界がある。
有権者は、政府が交通運輸省、公安省、建設省、各省庁・関係部門、各レベルの政権に対し、交通計画と道路工事の質の管理をより注視する必要があるとして指導を行うよう建議した。具体的には、過剰な荷物を運ぶ車両による道路の破損を厳正に処分すること、違反した会社への許可書交付を停止、没収すること、交通法規を意図的に違反した者を厳正に処罰すること、定員数を超える乗車、許容量を超えた荷物の積載、多くの駐車場における車両の無秩序な配置といった現下の状況に歯止めをかけ問題解決を図ることが求められた。それと同時に、優先的に行うべき未完成の道路工事の件数を洗い出し、分類して、必要不可欠な重点工事を早期に完成させ運用を開始する必要がある。
大規模汚職事案に歯止めをかけ厳正に処分を行う
有権者から、このたび中央汚職防止指導委員会が、重大かつ複雑な汚職事案の調査、立件、捜査、起訴、裁判の監査・検査業務を行う7つのグループを設置したことに関心の声が寄せられ、本件について歓迎の意が示された。有権者は、第11期党中央執行委員会第4回総会(4中総)決議の中で求められた要請に対応し、党と国家の汚職防止に対する決意に対する国民の信頼に応えるべく、今後、汚職防止業務に明らかな変化がもたらされるよう希望している。
有権者によると、この間の汚職の防止、発見、処分には依然として限界があると述べる。汚職の状況は複雑に変化し減少する兆しは見られない。汚職を自ら発見すること、また、調査、監査を通じて発見することは極めて難しく、汚職事案を立件しないよう行政処分の形式を取る方法を濫用する、汚職事案(の調査)、告発を取り止める、罪科を破棄するといった状況にある。有権者は、汚職事案の調査、監査、捜査、立件、裁判と厳正な処分を進め、重大かつ複雑な10件の汚職事案をはじめ、既に発覚した大規模汚職事案に歯止めをかける必要があると建議した。
有権者は、政府が、節約の実施と無駄遣い防止に関する政策と要請についてより具体的な規定を策定し、関係機関に対し運動場、競技場、港湾、市場、商業センターのようなインフラ工事の建設における大規模な無駄遣いの状況を検査、監査を強化し、改善を図るための指導を行うよう建議した。それと同時に、汚職と無駄遣いを行っている者の発見者及び告発者を保護し、より適切なかたちで顕彰を行うような体制を作る必要がある。
有権者から建議された案件の処理を監査する
有権者の建議と共に、ベトナム祖国戦線中央委員会議長団も、2012~2013年に行われた職業訓練業務の成果と問題点の解決、幼児のための就学前普通教育の実施後3年の成果と幼稚園に対する物質面での基礎建設投資の問題、外国の取引業者が市場を独占するかたちで農産物を買い上げることで(ベトナムの)農民に多くの損害を与える問題について、政府が引き続き指導を行い国会と全国の有権者に向け明確に報告するよう建議した。
ベトナム祖国戦線中央委員会議長団は、現行の政策ですら十分に享受できていない全国の革命功労者に対する政策の問題解決を図ることは極めて有意義な決定であるとして、首相が革命功労者に対する政策を全体的に見直し、この問題に最も集中して取り組むよう指導することを確認した。
ベトナム祖国戦線と社会の監査機能を有する傘下の団体は、労働・傷病兵・社会問題省と地方と緊密に協力し、本件の全体的な見直しを行って、2015年末までにその結果を地方省・中央直轄市の人民評議会、政府、国会に報告することを約束している。
その一方、各レベルのベトナム祖国戦線は、2014年の国会に対する監査活動計画の実施プログラムのうち、特に有権者から建議された案件の処理についての監査を積極的に行っている。
( 翻訳者:相野那奈子、高見彩華 )
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