10月28日午前、ウォン・チュー・リュー国会副議長の下、国会は、議場において、法律違反及び犯罪の防止業務と裁判執行業務、最高人民検察院院長と最高人民裁判所長官の業務に関する各中央司法機関からの報告を聴取した。
　チャン・ダイ・クアン公安大臣は、政府首相の委任を受け、法律違反及び犯罪の防止業務に関する報告と国会決議（37/2012/QH13号）実施の結果報告を陳述した。
　報告によれば、2013年は各種の犯罪を増加させる要素が多く出現したものの、犯罪の増加率は依然としてコントロールされている。一方で、立件された事案の件数は、昨年と比べ1.23％の増加に留まっているが、犯罪の状況は複雑に変化し犯罪の性質もより深刻化しているとされる。
　犯罪集団・ギャングは、用心棒や消費者金融の形をとって、高利貸し、財産強奪、サッカー賭博などの活動を行っており、主要な省・中央直轄市及び一部地方の中心地に集中している。殺人などの凶悪な行為が多く発生し、世論に不満が高まっている。賭博犯罪は事案件数の16.66％に上っており、状況は複雑である。特に、高利貸しや利息の高い質を行うプロによる大規模な賭博活動は多くの地方で起こっている。
　2012年と比較して、社会の秩序、経済管理を乱す犯罪の発生件数は5.19％の増加、被告の数は7.53％増加した。このうち金融、銀行分野における犯罪が増加している。発見、立件、捜査された汚職犯罪の件数は12.9%、被告の数は15.56%増加した。この中で、公共財産、公共投資、土地の管理と使用、インフラ投資及び医療分野全体において、横領、賄賂の仲介及び収賄の犯罪が集中的に発見されている。
　環境分野において顕著に見受けられる法律違反として、各生産工場、工芸村におけるごみの廃棄活動が環境処理施設を通して行われていない問題が挙げられる。多くの工業団地では、排水処理システムへの投資が行われていないために深刻な環境汚染を引き起こしている。食品の衛生・安全についての法律違反も多くの場所で発生している。
　上述のような状況の原因は、経済・社会が依然として困難な状況にあって失業者が増加しているために社会厚生に影響が及び、社会道徳の価値観が低下していることに起因する。また、とりわけ青少年をはじめとする合成麻薬の使用者の増加も挙げられる。麻薬中毒からの更生業務の効果が芳しくない地方もある。
　祖国の防衛と安全を確保するための全人民運動はまだ十分な成果を挙げていない。関係機関による（犯罪）防止業務にも限界が見られ、幾つかの重点地域、沿線、分野において犯罪が増加傾向にある状況を主体的に把握できていない。
　クアン公安大臣の国会報告によれば、2013年、犯罪捜査と処分の業務の質は幾分か良い方向に変化した。社会秩序を侵害する犯罪についての捜査、発見の割合は、極めて重大な事案については76.6％、特に深刻な事案に関しては90％に達した。
　また、今朝、国会は、グエン・ホア・ビン人民最高検察院院長からの報告も聴取した。チュオン・ホア・ビン最高裁判所長官は、（検察院と裁判所）両部門の業務報告を行うとともに国会決議（37/2012/QH13号）の実施結果について報告を行った。
　最後に国会は、政府首相の委任を受けたハー・フン・クオン司法大臣から、裁判執行業務の報告及び国会決議（37/2012/QH13号）の実施結果について聴取を行った。また、同じく政府首相からの委任を受けたディン・ティエン・ズン財政大臣から、改正関税法案に関し上程した。
　犯罪防止業務に関連する内容は、明日29日の午後、国会のグループ内（訳注：地方の国会議員団などで構成されるグループ）で審議される予定である。

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（ 翻訳者:中村詩衣奈、梅原美希、川野目明日香 ）
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