米越、ダイオキシンの後遺症克服を促進する方法を模索
2014年04月21日付 VietnamPlus 紙

 4月21日、エージェント・オレンジ(ダイオキシン)に関する米越対話グループの第2回円卓会議がドンナイ省のビエンホア市で開催された。
 同会議は、従来のベトナムにおけるエージェント・オレンジ(ダイオキシン)の後遺症を克服する活動についての意見交換や評価をし、今後この問題の解決をより積極的・効果的に促進する方法を提案することを目指した。
 エージェント・オレンジ(ダイオキシン)に関する米越対話グループは、戦争が終結して40年近く経つが、米越両国は多くの分野で友好的・協力的な関係樹立においてしかるべき進歩を達成してきたと述べた。しかしながら、これまでに地雷やエージェント・オレンジ(ダイオキシン)の問題のような戦争の後遺症は、依然として何百万人ものベトナムの民間人やベトナム戦争に参戦した米国の退役軍人の生活に影響を与えている。
 これらの人々の中には、南部農村におけるエージェント・オレンジ・枯葉剤の散布により、戦争中から、そして現在でも直接的・間接的に影響を受けている人々が含まれている。
 エージェント・オレンジ(ダイオキシン)に関する米越対話グループは、ベトナムにおける米国の軍事基地や飛行場において1962年から1971年にかけて、2000万ガロン(訳注:米国の1ガロンは約3.785リットル)以上の枯葉剤が米国によって使用されたと明らかにした。枯葉剤散布は500万マウ(訳注:1マウは北部では3600㎡、中部では4970㎡)の森林を破壊し、50万マウの作物を壊滅させた。少なくとも450万人のベトナム人が枯葉剤やその他の有毒物質に曝された。
 会議において、エージェント・オレンジ(ダイオキシン)に関する米越対話グループの代表であるハー・フイ・トン氏は、以下のように述べた。「ベトナム戦争終了直後から、ベトナムの党と国家は、人に対するダイオキシンの悪い影響を減らし、環境を再生するために、多くの方針や政策をとってきた」。
 最近、首相は、2020年までにベトナム戦争で米軍によって使用された化学性毒物の後遺症(の問題)を基本的に解決するとした「決定651号」を公布した。
 ハー・フイ・トン氏は、ベトナムのエージェント・オレンジ(ダイオキシン)後遺症克服の努力と共に、近年では、米国政府も上記の問題解決に協力しており、注目すべきはダナン空港洗浄プロジェクトが進められていることであるとしている。
 米国国際開発庁(USAID)の環境・社会開発室室長であるKC.Choeは、2014年中にダナン空港におけるダイオキシン処理プロジェクトの第一段階が終了し、その後、プロジェクトの第二段階を継続し、2016年までにダナン空港のダイオキシン汚染区域全体を洗浄する、と明らかにしている。
 ビエンホア空港のエージェント・オレンジ(ダイオキシン)汚染のホット・スポットに対しては、Choe氏は以下のように述べている。「米国国際開発庁は、ビエンホア空港の汚染を処理し洗浄する方策をたてるため、環境に及ぼす作用のアセスメントを進めている」。
 米国国際開発庁の代表はさらに次のように述べた。「上記の努力に加えて、米国国際開発庁はベトナムの労働・傷病兵・社会省や各地方と協働して、障害をもつ人々(この中には枯葉剤被害者がおり、とりわけ子どもの被害者)のケアーをし、彼らが新しい治療方法を受けられ社会参加できるようにするためのプログラムやプロジェクトを展開している」。
 会議では、ベトナム身体障害者連合会の代表が以下のように述べた。「かつてベトナム戦争に参戦したアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの退役軍人がみなエージェント・オレンジ(ダイオキシン)の影響による補償を受けているのなら、その被害を受けたベトナム人も直接この結果を引き起こした政府や会社から責任を取る(補償)制度や社会保障政策を享受することができる」と。
 同日、エージェント・オレンジ(ダイオキシン)に関する米越対話グループと各代表はビエンホア空港の汚染区域に実地検分に行き、ドンナイ省ビエンホア市の障害児養育センターを訪問した。

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( 翻訳者:土岐健太 )
( 記事ID:659 )