米越原子力協定が正式に締結される
2014年05月06日付 VietnamPlus 紙

 グエン・タン・ズン越首相とバラク・オバマ米大統領の委任を受けて、2014年5月6日、グエン・クアン科学技術大臣とデイビット・シアー駐越アメリカ全権大使は、核エネルギーの平和利用に関する二国間の協力協定(123協定)に正式に調印した。
 調印に先立ち、同協定は第23回ASEAN首脳会議開催中にブルネイで2013年10月10日に、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外務大臣とアメリカのジョン・ケリー国務長官との間で署名されていた。
 123協定は、ベトナムでの原子力エネルギーの研究・養成・開発・応用、特に原子力発電の開発におけるベトナムとアメリカの各パートナーとの協力を強化する法的枠組みをつくり、原子力エネルギー分野における商業的取引を調整するため、アメリカの1954年原子力エネルギー法の「他国との協力」に関する第123項の精神に則り締結された。
 同協定はベトナムが原子力発電プロジェクトのためにアメリカから直接もしくは間接に近代的・先端的な原子力技術を受け入れる土台となる。
 グエン・クアン大臣は、協定の締結は原子力エネルギーの平和利用に関して、米越間の協力関係の重要な進展をしるすものだとした。また、この協定は、それぞれの国の経済・社会の発展に役立つ、放射能の応用や原子力発電開発のような具体的な協力プロジェクトの推進において双方に大きな展望を開くであろう。
 原子力エネルギー利用の開発を含む協定の適用範囲は次の通りである。商業用原子炉技術の研究・開発と応用、使用済み核燃料の管理。インフラ整備や人材育成。工業、農業、医療と環境における放射性同位元素の研究・応用。放射能の防御、放射性廃棄物と使用済み核燃料の管理。安全、セキュリティ、検査と核の不拡散。
 同協定は、その枠組みに沿った応用を実行するために引き渡される原料と設備、および低濃縮ウランのみを引き渡すと規定している。同協定は30年間効力を有し、5年ごとに更新され、外交ルートを通じた双方の協議の上で変更することができる。

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( 翻訳者:田中裕也、樋口由里子 )
( 記事ID:716 )