豪の2人の学者、南シナ海問題でのベトナムの対応を高く評価
2014年05月21日付 VietnamPlus 紙
オーストラリア国防大学(ADFA)のカール・セイヤー教授とシドニー大学のロナルド・クラーク教授は、中国がベトナムの排他的経済水域(EEZ)内で石油掘削リグ(海洋石油981)を違法に設置したことは、南シナ海(訳注:ベトナム語では東海)を支配しようとする野心を加速する動きであり、北京はこのような自分勝手な行動をやめる必要があると述べた。
セイヤー教授によると、南シナ海における各種資源の開発を含め、中国が南シナ海全域の支配を目論んでいることを示す多くの徴候があるという。ベトナムの排他的経済水域における石油掘削リグの違法な設置は、中国の野心を加速する動きである。
中国のこれらの行動は、予想外の挑発的かつ違法なものである。予想外というのは、これらの行動が中越両国の関係が良好な時に行われたからである。挑発的というのは、中国が初めて一国の排他的経済水域内において無断で大規模な石油掘削リグ設置を進めたからである。また、中国は数百隻の船舶を展開し、その中には武装して石油リグの防衛にあたっている船舶もあり、これは実に挑発的な行動である。そして中国は国際法の取り決めを遵守しておらず違法である。
特にセイヤー教授は、現在の南シナ海における中国の御しがたい行為に対するベトナムの対応を高く評価している。同教授は、このケースにおいてはベトナムが被害者であり、中国が侵略者であることを国際社会に理解させなければならないと強調している。
一方、シドニー大学のクラーク教授は、中国の行動は隣国への敬意を欠くものであり、賢明な措置は対話であって、自分勝手な行動をとることではない、と考えている。
クラーク教授によれば、中国はこのような行動をやめ、南シナ海問題の解決策をはかるため、ベトナム政府や関係各国と対話する必要がある。
( 翻訳者:一橋弘人 )
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