国会、家族婚姻法草案などを審議
2014年05月27日付 VietnamPlus 紙

 第13期国会第7回会議の議事日程を引き続き消化し、5月27日の午後、各国会議員は会議場にて、職業訓練法の改正・追加法案を審議する意見書や報告を聴取し、家族婚姻法(改正)法案についてまだ異なる意見が存在する若干の問題点を議論した。

   標準化・現代化・国際化に向けて職業訓練の抜本的・全面的な刷新

 職業訓練法の若干の条項を改正・追加する法案の意見書は次のように明言している。履行して5年経ち、様々な要因から、職業訓練法の幾つかの規定は現実に合わなくなっており、関連する諸法規と足並みをそろえることができていない。
 また、国際参入の要求は日増しに高まっており、2015年のベトナムのアセアン経済統合を目前に控え、職業訓練工作は国内外の情勢と合うよう刷新されなければならない。
 職業訓練法の幾つかの条項の改正・追加は、きわめて必要かつ緊急性が高い。教育訓練の抜本的・全面的刷新に関する第11期8中総決議の精神に則って職業訓練の刷新の要求に応え、社会主義志向市場経済と国際参入という条件の中で工業化・近代化の要求に応えるためである。また欠陥を解決し、職業訓練を力強く発展させる前提条件をつくるためであり、職業訓練に関する人材を発展させる要求に応えるためでもある。
 職業訓練法の改正・追加は、基本的に構成は元のままで、職業訓練法の全92条のうち、37条を改正・追加し、9条を廃止する(そのうちには1章が含まれる)。改正・追加の内容は、3つの問題群に集中している。①第11期8中総決議に則った職業訓練の刷新要求に応えるために改正・追加される問題群、②現行法の欠陥を解決するために改正・追加される問題群、③他の法律との整合性をとるために改正・追加される問題群の3つである。
 国会の青少年文化教育委員会は、職業訓練法の若干の条項を改正・追加した法の公布施行の必要性に賛成し、以下のように述べている。法改正は、一般的には教育訓練の発展に、個別的には技術人材の発展に関する党の観点・方針・政策路線を明文化しなければならない。それによって、標準化・現代化・社会化・民主化・国際参入の方向で、また職業訓練活動の質と効果を高め、職業訓練と生産・経営の実践を結合し、労働市場の要求に対応した職業を訓練し、社会的公平を保証する目標に向けて、職業訓練を抜本的・全面的に刷新することを目指す。
 同委員会は、以下のように強調している。法改正は、憲法を遵守し、現行法との整合性やベトナムが締結しそのメンバーとなっている国際的公約・条約との整合性を保証する必要がある。同時に改正・追加された各規定は、具体的かつ実行可能で法の長期性を保証しなければならない。

   人道目的の代理出産の規定に対してはまだ意見のばらつきがある

 家族婚姻法(改正)法案のまだ異なる意見がある幾つかの内容に関して討論し、グエン・ヴァン・トゥエット議員(バリア・ブンタウ省)は、法案の中で人道目的の代理出産の規定を追加することに賛成している。現状では、子供を持つことのできない多くの夫婦が父になる権利、母になる権利を実現したいと切望しているからである。同議員は、各当事者の権利や子どもの権利を保証し、この問題の悪用や商業化を避けるために、この問題に関してしっかりとした規定をもつ必要があると提案した。
 クック・ティ・ズエン議員(タイビン省)は、上の意見に賛成し、次のように論拠を示した。代理出産は現実的な需要であり、統計データによれば、現在、子どもを産むことができない70万組以上の夫婦が親となることを望んでいる。人道目的のための代理出産は、子どもに恵まれない夫婦の需要に完全に対応している。
 カオ・ティ・スアン議員(タインホア省)は、人道目的の代理出産の規定を法案に盛り込むには慎重な検討が必要だと述べた。同議員によると、代理出産の本質は非常に深いヒューマニズムの意義を有しているが、現実的にはネガティヴな結果が計り知れない。というのはこの問題は商業性をもっており、衝突を引き起こし、母親や子どもを傷つけても、法律が処理する基盤をもちにくいからである。現代の条件では、具体的条件と医療技術が十分でないのであれば、まだこの問題を規定する段階ではないという。
 トン・ティ・ゴック・ハイン議員もまた、人道目的の代理出産の規定を慎重に検討すべきだと提案した。代理出産の形で生まれた子どもは、社会心理的に複雑な心理が芽生えるだろうからである。

   家族婚姻に慣習を適用することを注意深く研究

 結婚と家族における慣習の適用について、カオ・ティ・スアン議員(タインホア省)は、法案の規定に賛成した。というのは、当該規定がベトナムの各民族の風俗習慣の保存を実現し、少数民族のコミュニティにおける婚姻関係と家族に関わる実践の中で発生した問題を解決できるからである。
 ベトナムではそれぞれの少数民族が独自の慣習を持ち、それらは彼らのコミュニティの中での行動規範である。それらの慣習は束縛性、共同体性をもっている。少数民族の人々は、法律の規定に劣らず、慣習を重要視している。もしこの素晴らしい行動規範を上手く実現できた場合には、国家の法律を上手く実現するのにも貢献するであろう。
 上の意見に反対して、グエン・タン・ホン議員(ビンズオン省)はこう述べる。各民族が各々の慣習をもっている。どの風俗習慣を、家族と婚姻関係における各当事者の権利と義務に関する明確な行動規範の適用基準とするのかを決定するのは実に困難である。同議員は、現実的ではなく実行可能ではないことから、婚姻と家族に風俗習慣を適用規定すべきではないと提案した。
 その他にも、結婚年齢に関してや、結婚届けを出さずに夫婦として同棲している男女の対処について、別居・離婚の規定などについて、議員たちは多くの時間を割いて、議論した。

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( 翻訳者:伊牟田梨加、川野目明日香、小泉里夏、田中洋行 )
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