労働力について高評価を得た国々の中にベトナムが位置する
2014年05月27日付 VietnamPlus 紙
5月27日、国際労働機関(ILO)は、世界140か国の発展途上国における労働力の実情評価に焦点を当てた2013年の労働状況に関するレポートを発表した。
これらの国々では、中流階層に加わる労働者が日に日に増加し、労働者の権利や労働条件が改善され、労働の機会を求めて発展途上国から移動する多くの高学歴の若い労働者も日を追うごとに増えている。
ILOの統計によると、ベトナム、セネガル、チュニジアのような発展途上国における一人当たりの平均収入は年平均3.3%増加しており、先進国での1.8%と比べかなり高い。
現在では、10人の労働者のうち4人が1日4米ドル以上の収入がある「新中流階層」に属し、20年前と比較すると(この階層は)二倍となっている。
しかし、発展途上国における労働力の半数以上を占める約15億人の労働者は仕事が安定しない状況にあり、社会的権利が保証されておらず、その中でも、総労働者数の約3分の1を占めるおよそ8億3,900万人は依然として収入が1日2米ドル以下である。いずれにしても、2000年にこの比率(訳注:総労働者数に占める2米ドル以下の労働者の比率=約3分の1)が総労働者数の2分の1以上だったことに比べれば、著しく減少している。
ILOのレポートは、とりわけ2007年に世界金融危機が発生して以降、発展途上国では失業、貧困、社会的不平等、労働条件が先進国以上に改善されたことも強調している。
経済危機(訳注:金融危機以降、リーマンショック等を経て現在に至る世界的な景気低迷)により3,060万人が失業し、昨年の総失業者数は1億9,980万人に上り、2019年には2億1,300万人に増加すると予測されている。
世界の平均失業率は6%で、2017年まではこの数値が続くと予想されている。しかし、先進国の失業率の比率は8.5%と(世界平均よりも)高く、その一方で発展途上国においては、経済危機前の失業率5.4%へ急速に下落した。
労働力の国際移動の趨勢にも変化がある。統計によると、2013年には約2億3,150万人が移動し、欧州連合(EU)に移動する割合は(このうちの)51%を占め、理想の目的地となっている。
しかし、移動労働者、とりわけ労働機会を求めて先進国から発展途上国に移動する高学歴の若い労働者の数が経済危機以降、増加している。今後5年以内に世界の労働力はさらに約2億1300万人増加するが、そのうち2億人は発展途上国で就労しているだろう。
ILOは、発展途上国の労働条件は改善され、今後数年間は、労働者とその家族が米国の基準に基づく貧困レベル以上の生活水準を持つとの認識を持っている。しかし、2018年には依然として約85%の労働者がそれ以下の水準で生活している(とレポートは述べている)。
( 翻訳者:辛川翔太 )
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