高校卒業試験:試験科目「歴史」の時は閑散
2014年06月02日付 VietnamPlus 紙

 今朝の国語の試験時の混雑した騒がしい雰囲気とは打って変わって、午後一番の物理の試験受験者数は減少した。歴史に関しては、受験者数はさらに少なかった。ほとんど全ての試験会場では試験室は1室だけであり、その多くが10人以下で、中にはたった1人しかいない場合もあった。多くの試験会場では、歴史の試験に登録している受験者がいないため、物理の試験が終わると休んでいた。
 ニャンチン高校(ハノイ市タインスアン区)の試験会場では、歴史の試験に登録しているのは11人で、レクイドン高校(ハドン市)には7人しかいない。リタイトー高校(ハノイ市カウザイ区)は2人。チャンフンダオ高校(ハドン市)では1人のみである。ルオンテービン高校(ハノイ市カウザイ区)にいたっては、歴史の受験登録者は1人もいない。
 ハノイ市においてだけでなく、多くの地方においても同様である。北部のニンビン省では、歴史の試験を選択するのはたったの4.7%しかいない。南部のハウザン省でも、受験登録者数が最も少ない2教科のうちの1つが歴史である。北部のフンイエン省では、15にのぼる試験会場で歴史の受験者がいなかった。
 教育訓練省の統計では、全国の歴史の受験者数は、高校卒業試験全受験者91万0831人のうち、10万4959人(11.52%)で、6つの選択科目のうち最低の割合だ。
 受験者の数があまりに少なく、多くの試験室がほんの数人の受験者しかいない状況を前にして、教育訓練省は、経費節約のため、近隣の試験会場が受験生を統合することを許可している。しかしながら、実際には、1名しか受験者がいないにも関わらず、全ての試験会場は受験者に個別の試験室を用意している。
 こうしたことから、試験実施本部、試験監督、警備、医療班等全ての部門の総勢約20名が、受験者がたった1名だとしても、試験実施の為に張り付いていなければならない。
 試験会場が統合されない理由として、ハドン市にあるレクイドン高校のグエン・クォック・フン副校長は次のように説明している。「近隣の試験会場に受験者を送り出すことが出来れば、我々には余裕が生まれる。しかし、受験者である生徒の負担は増える。母校で試験を受けられる方が生徒たちは精神的にリラックスすることができ、試験の結果も良くなる」。
 こうした試験のやり方は、労力、時間そして経費の無駄遣いに繋がるという意見は多い。しかしながら、教育訓練省のマイ・ヴァン・チン試験・品質検定局長は、これは受験生の権利を保証する為だという。
 また、チン氏は以下のように述べた。「これまで高校卒業試験は3日間かかっていたが、今年は2.5日間に短縮されている。従って、方法はどうあれ、以前に比べて今年度の試験は費用はかかっていない」。

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( 翻訳者:梅原美希、山口里緒 )
( 記事ID:843 )