ベトナムは自制するが、正当な自衛権は保持する
2014年06月12日付 VietnamPlus 紙

 外国メディアは、中国が、ベトナムの経済的排他水域において石油掘削リグ(海洋石油981。以下「HD981」)を違法に設置したことに対するベトナムの世論の反応を引き続き粘り強く報じている。
 6月11日、AP通信は、6月10日に行われた外国メディアによる国連常駐代表のレ・ホアイ・チュン大使に対するインタビューを掲載した。この中で、チュン大使は、南シナ海を巡る各種の相違に関する交渉実施の条件を整備するため、中国に対し、HD981を撤去し、100隻以上の船をベトナムの経済的排他水域と大陸棚から引き上げるよう明確に要求した。
 AP通信は、中国がベトナムとの交渉を拒否していることは「挑発的な」行動であり、「重大な懸念」を引き起こすとのレ大使の発言を引用した。
 レ大使は、「ベトナムは依然として自制を続けているが、他国と同様に、自国のおよび民族の正当な自衛権は断固保持する」と述べた。
 また、6月9日、シンガポールの南洋理工大学所属国防省戦略研究所(RSIS)の論評サイトに、「40年後のパラセル(ベトナム語名:ホアンサ諸島)」と題するベトナム外交学院国際法学部のグエン・ティ・ラン・アイン副部長(博士)の論文が掲載された。
 RSISの論評によると、ベトナムの排他的経済水域と大陸棚にHD981を設置した中国の行動は、主権に関してより深刻な衝突を引き起こしただけでなく、国際海洋法とも相反していると述べている。
 ラン・アイン博士の論文は、中国が明らかに2002年の南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)の各条項に違反したことを強調している。
 論文の最後にラン・アイン博士は、国際法に違反する中国の行動は国際場裡において責任ある大国が行う行為ではないと評価している。

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( 翻訳者:石井恵梨、高見彩華 )
( 記事ID:862 )