2013年の経済社会情勢や国家予算、2013年の中央と地方の予算バランスの均衡化策、今年年初数ヶ月の経済社会発展計画や国家予算の実施状況等を審議している国会は６月２日午後、各議員から、海と島の主権の防衛、治安秩序の維持、持続可能な経済発展、三農（農業・農民・農村）および新しい農村建設への投資等に関連した多くの議案が提出された。

　　　国防・安全保障と漁民の支援に投資を集中

　多くの議員が、特に平和的な手法による祖国の領土保全および海と島の主権の断固たる防衛という南シナ海問題の解決における首相の指導力に示された、党・国家の主張や対応策に賛同し、高く評価している。
　政府は、多くの困難があるにもかかわらず、漁業監視局および海上警察、そして、懸命に沖へ出て海と共にあろうとする漁民の支援に対し、大型の予算を充てることを決定した。タインホア省選出のレー・ナム議員は、政府が打ち出した漁民支援のための新たな政策は、特に現在の状況下において極めて重要な政策決定だと指摘した。ベトナムは未だ多くの困難に直面しているが、政府は、海上警察および漁業監視局の装備の増強に16兆ドン、さらに、年利３％、１年の支払い猶予期間、漁船を担保とするという内容の漁民に対する優遇融資の財源として10兆ドンをそれぞれ拠出することを決定した。
　議員らによれば、これで漁民が長年待ち望んだ夢がようやく叶えられそうであり、また、前回の第６回国会から今回の第７回国会までに起きた、ダナンでの首相主宰による漁民政策に関する会議の開催、漁業監視局の設立、そして、今回の支援策の決定といった具体的な成果により、そうした漁民らの喜びや期待、政府や首相に対する信頼は確実のものとなったという。各議員は、祖国が直面しなければならない複雑かつ困難な状況や試練を前にして、経済社会任務の実現とともに、祖国の主権を断固として守ることは、国を愛するすべてのベトナム人の任務であると確認するよう提案した。そうした状況の好ましくない影響は、今年だけでなく今後の数年においても、経済社会の発展計画や国防・安全保障にも影響するという。議員らは、これまでの政府の経済社会政策や国家予算については基本的に合意しているが、新たな状況に合わせ、全体的な見直しやより適切な調整が不可欠だとしている。
　ニンビン省選出のブイ・バン・フォン議員は、最近の南シナ海での状況により、今年の残り数か月における経済社会発展計画の考え方や実施策の調整が必要になってくるだろうと指摘している。議員は、より適切な形での財源のバランスが必要だとし、必要性に迫られていない事業は縮小、延期し、急を要する分野に財源を優先的に充てるよう求めた。具体的には、まずは国防、安全保障であり、特に国境、海・島で任務にあたっている部隊、中でも祖国の海の主権を守るために闘っている部隊に対するより適切な政策を直ちに打ち出すべきだと求めた。議員は、先日のビンズオン省やハーティン省で起こった混乱は、海上分野だけでなく、公安分野の任務遂行能力の向上に対する投資も求められていると強調した。
　また、ニントゥアン省選出のグエン・バック・ビエット議員、タイニン省選出のグエン・タイン・タム議員、ドンナイ省選出のダン・ゴック・トゥン議員をはじめとする多くの議員がそうした考えに賛同の意を示し、それが人民の気持ちを体現する政策決定だと評価した。同時に、事前に情勢を把握できるよう情報工作を強化するよう求めた。

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（ 翻訳者:渡辺杏里 ）
（ 記事ID:868 )