TPP協定は重要な交渉段階に進んでいる
2014年06月18日付 VietnamPlus 紙

 環太平洋経済連携(TPP)協定は、技術面で複雑な、また市場開放が機微な約20の分野について調整が行われており、重要な交渉段階に進んでいる。
 しかしTPP交渉参加国はいずれも、交渉妥結の期限を守るためとしてTPP協定の内容を変えることはないとの共通認識を持っている。
 ベトナム商工省多角的貿易政策局によると、これまでにTPP協定では多くのグループ交渉とともに正式交渉が19回実施された。
 TPP交渉に参加する12か国は、機微でない協力分野である能力構築支援、中小企業支援、競争政策支援などについて基本的な合意に達した。(しかし)各国が打ち出した当初の目標は2013年末の交渉妥結であったが、実際には複雑な問題が多く残っている。
 各国の大臣は5回の交渉会合に参加しているが、すべての参加国が合意可能で満足する解決策は得られていない。今年の上半期のうちに交渉を妥結するとの期待も達成されなかったが、それは昨年5月のシンガポールでの閣僚会合直後に決定されたものであった。
 多角的貿易政策局によると、(閣僚会合で)ベトナムとその他各国は自国の利益と義務を主張した。そこでは、すべての国の権利と義務のバランスが取れたときに、はじめてTPP交渉を妥結できるだろうとの点で一致した。
 ベトナムとその他各国は、妥結期限を守るためだけに自国の権利を犠牲するつもりはない。ベトナムの各企業は、TPP協定署名後の利益と試練について未だ疑念があるが、ベトナム経済、とりわけ各企業に核心的利益が必ずもたらされるとの点も強調する。
 関税について、ベトナムは輸入税の100%撤廃に関するTPP協定の共通ルールに従う(そのうち90%は協定が発効すると同時に撤廃される)が、特に重要品目に対する具体的な関税引き下げプロセスを明らかにするよう求めた。
 この問題について、各専門家は、現在ベトナムの平均輸入税率は13%であるが、その一方でアメリカは4%、日本は3%、オーストラリアはわずか2%以上であると述べた。そのため、(現在)13%であることに鑑み、ベトナムの輸入税は1~4%から0%まで引き下げられることが明白であると示唆した。

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( 翻訳者:高見彩華、田中裕也 )
( 記事ID:883 )