7月11日、独立宣言記念広場で、ジョコ・ウィドド―ユスフ・カラ正副大統領候補支援者らによる、パレスチナ国民に向けた1000本ロウソクの点火式に出席したアラン・ネルン氏
ジャカルタ、 Kompas.com配信
米国人ジャーナリストのアラン・ネルン氏は、大統領候補プラボウォ・スビアント氏に対する名誉棄損の嫌疑に関連して、共和国警察犯罪者捜査局にて取調べを受ける用意があることを告白した。
「もし本当に警察が私を尋問するつもりならば、望むところだ。しかし、本来ならばこの取調べは先日の大統領選挙前に行われるべきであった」と、去る11日、中央ジャカルタ市メンテン地区の独立宣言記念広場にて、ネルン氏は述べた。
ベテランの調査ジャーナリストであるアラン氏は、自身に対する取調べは公に行なわれるべきであると述べた。同氏はマスメディアがその取調に直接立ち会うことができるよう求めた。それだけでなく、プラボウォ氏も共に出席するよう提案した。
「公衆の面前で取調べされるとなれば、私はプラボウォ将校に対するアメリカの支援や民間人殺害、総選挙を操作するための特別な作戦といった問題について詳しく話したい」とネルン氏は話した。
アラン氏はグアテマラ、ハイチ、東ティモールなど、世界各地で基本的人権侵害の事件を多く取材した調査ジャーナリストである。スハルト時代には、同氏はその数々のレポートによって、インドネシアにとっての脅威とみなされていた。
2001年6、7月に、アラン氏はインドネシア国軍による民間人殺害事件に関する調査を行った。その調査こそが、すでに軍役から退いていたプラボウォ氏と、アラン氏を引き合わせることになった。
アラン氏は、そのインタビューでプラボウォ氏はスハルト政権による新秩序体制期に起こった民間人殺害事件ひとつひとつに対して詳細に言明したがらなかったことを認めた。しかしながらプラボウォ氏はかえってアラン氏に対し、ファシズムや軍事的ことがらに関する自らの考えについて熱を込めて語ったことに加え、実業家、軍部、米国情報官との親密性についても話したという。
その全ての会話は、確かに非公開の取り決めのもとで行われたとアラン氏は述べた。しかし同氏は、大統領候補者として票が投じられようとしているプラボウォ氏の真の姿についてインドネシア国民が知る必要があると考えたため、ジャーナリズム倫理をあえて侵した。
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( 翻訳者:石野恵理 )
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