本年の9か月間にODAの融資額が10%増加
2014年10月02日付 VietnamPlus 紙
計画投資省によれば、2014年の9か月間に、締結済のODAと優遇借款の総額は35億1,900万米ドル(このうち有償資金は34億5,900万米ドル、無償援助金は6千万米ドル)に達した。これは昨年の同時期に比べ76パーセントに相当する。
しかし、本年9か月間の融資額は、昨年同時期に比べて10パーセント以上高く、41億500万米ドルに達する見込みである。
計画投資省のグエン・ヴァン・ヒエウ次官は、ODAと優遇借款の融資について、特に、日本国際協力機構(JICA)と世界銀行(WB)の支援による各プロジェクト・計画に対する融資状況に前向きな変化が見られると述べた。
計画投資省は、このように融資に成果を上げているのは、各プロジェクト・計画のODAと優遇借款に対する融資を進める運動や不祥事の防止運動を強化するための方策が講じられていることによると述べた。それによれば、計画投資省は、6つの開発銀行グループと協力し、ODAと優遇借款に関する国家指導委員会との間でODAの各プロジェクト・計画に対する融資を推進するための会議を開催した。この中で、ODAと優遇借款の融資状況を改善するため各関係機関の任務が明確に示された。
その一方で、計画投資省は世界銀行とも共催して、融資が遅れているプロジェクトを洗い出すための会議を開催した。同時に、日本と協力し、ODA資金を使った交通運輸プロジェクト実施における不祥事と汚職を防止するための方策について議論を行った。また、アジア開発銀行とともに、プロジェクト再編グループを組織した。
本年の9か月の間に、日本の支援による「第2次経済運営・競争力強化計画(EMCC2)」(1億4,760万米ドル相当)および「タイビン1電力発電所と送電網建設プロジェクト」(3億5,811万米ドル相当)と世界銀行の支援による「ベトナム道路管理プロジェクト」(2億5,170万米ドル相当)など、複数の巨額プロジェクト・計画が署名された。
しかし、ODAの実施と融資についてトータルでみると、資金が交通、電力エネルギー、気候変動への対応の分野に属するプロジェクト・計画に集中するばかりで、各部門、分野、地方の間に均等に配分されるレベルに達していないなど、大きな突破口が作り出されていない。
ODAの資金集めとその運用の効果向上のため、計画投資省国際協力局のある専門家は、ベトナムはODA融資に関してトップレベルのグループにある国ではないが、この間のベトナムの努力には目を見張るものがあると述べた。ベトナム政府は非常に積極的に融資手続きの改革を行ってきた。
今後、ODAの融資の進捗度を早め、その運用効果を高められるよう、各省庁、部門、地方は土地収用や資金面の問題を解決し、プロジェクトの準備業務の質を高めることにより積極的に取り組んで行く。
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( 翻訳者:石井恵梨、渡部文 )
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