ベトナム人女性の半数以上が家庭内暴力の被害者
2014年11月26日付 VietnamPlus 紙
2013年の世界保健機構(WHO)の報告によると、世界で3人につき1人の女性が家庭内暴力の被害者であり、その大多数がアジアと中東の女性である。
ベトナムにおける家庭内暴力の状況は警鐘を鳴らすべきものであり、58%の女性が結婚生活の中で肉体的暴力、性的暴力、精神的暴力の主な3つの暴力行為のうち少なくとも1つの被害を受けたことがある。さらに問題なのは、被害者の半数がまだ誰にも耐えねばならなかった暴力の状況を話さずにいることである。
統計総局とWHOが実施したベトナムにおける女性への家庭内暴力についての国家研究の結果によると、32%の既婚女性がこれまでに結婚生活の中で肉体的暴力を受けている。同時に、ベトナム人女性の半数以上が生活の中で精神的暴力を受けている。そのうち既婚女性に対する暴力の割合は9%である。
10組のうち1組の夫婦が非常に深刻な暴力を経験している。通常暴力の対象は女性である。
国会の社会問題に対する委員会の研究によると、インタビューを受けた家庭のうち2.3%が肉体的、25%が精神的、30%が性的な暴力が生じたことがあると回答している。
ベトナムは儒教制度と東南アジア文化の影響を受けているため、多くの人がいまだ女性や少女、男性さえも暴力を受けてもそれを言わないことが当たり前で、外部の人に話したり告げたりすることは、恥をさらすことだと考えている。よって家庭内暴力に関する痛ましい事件が国内の多くの場所で起こり、世論は憤慨する。
例えば、ビンズオン省ジーアンで夫婦が四歳の女の子に殴る蹴るのひどい暴行を加えた事件、またトゥアティエン・フエ省フォンディエン県で家庭内のいざこざから夫が妻の手足を折った事件を始め、数千もの暴力事件が起き、日々その程度が悪化している。社会は暴力を各個人や各家庭の問題として見るのではなく、この状態に警鐘を鳴らす時期に来ている。
国連の定義によると家庭内暴力とは家族の一員が故意に家族の他の一員に肉体的、精神的、性的または経済的に損害を与えるまたは与える可能性がある行為であり、その中で主な家庭内暴力の対象は、女性や少女である。
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( 翻訳者:坂崎由衣、高見彩華 )
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