ハノイ市公安当局、インターネットとフェイスブックのユーザーに勧告
2015年04月30日付 VietnamPlus 紙

 インターネットだけでなく、facebookやTwitter、Tumblrのようなソーシャル・ネットワークはサイバー犯罪や情報技術を使って不正に利益を得るための温床となっている。こうしたSNSを対象とした不正アクセスは多彩かつ精巧で、インターネットのユーザーとSNS側は警戒を強化し、自己防衛することが求められる。

   多彩かつ精巧な不正アクセス

 記者からの質問に対し、ハイテクノロジー使用犯罪防止警察課PC50(ハノイ市公安局)は以下のように答えた。「首都近郊での最近のハイテクを使用した防犯対策の取り組みから、当局としては不正アクセスが日増しに多彩かつ精巧になっていると認識している」。
 最近の際立つ不正アクセスの一つは、犯罪者がフェイスブックのアカウントをハッキングし、虚偽の情報やアダルト情報、恐怖やパニックを引き起こす情報などを載せることである。犯罪者によって掲載された虚偽の情報をクリックするとすぐに別のサイトへ転送され、個人やグループの情報が盗まれる。
 Webサイトを見ることによって犯罪者に個人情報を流出させることもある。
 上記の犯罪行為の証左として、PC50の長は以下を挙げた。「先の4月27日、ミーディン地区(ハノイ市南トゥーリエム区)において、ゴー・バー・ソン(1984年生まれ)とブー・ヴァン・バン(1989年生まれ)に対し、虚偽の情報を流し2,000万ドン以上の不正な利益をもたらした行為で緊急逮捕命令を出した」。

   「フェイスブック上に『少女を暴行し、殺害する』と嘘を流した2人を逮捕」

 ソン容疑者とバン容疑者はフェイスブックのユーザーによく知られているアクセスから虚偽の情報を流させるために、盗まれた大量の個人アカウントを安易に使用し、かなり多くの被害者を生んだ。容疑者はフェイスブックのユーザーに(悪質な)リンクを送り、メールアドレスとパスワードを入力させ、フェイスブックのアカウントの使用権を即座に奪った。
 友達や親しい人を騙すためにハッキングや使われたアカウントは、別の犯罪者に悪用する目的で電話カードとして渡されたり、転売されたりしている。
 インターネット上のSNS以外にも、お金が当たるとしてショートメールさせる詐欺や、顧客に対する感謝金詐欺のようなサイトを立ち上げるなど、警告に値するようなネットを使った不正行為が広がっており、どの不正行為もすべてユーザーに賞を受け取る手続きをさせて金を支払っている。
 2015年の初めの約4か月間、PC45は捜査を進め、インターネットやフェイスブックを利用し、詐欺、不正の儲けのような財産占有といった事件を10件以上摘発し、事件に関わった容疑者の逮捕命令を出した。

   インターネット利用者は十分な警戒と自己防衛を

 一日の中で、インターネット上やソーシャル・ネットワークでサイバー犯罪の複雑な動きがあるなか、レ・ホン・ソン大佐(ハノイ市公安局、PC50サイバー犯罪対策チーフ)はインターネットのユーザーに対しいくつかの勧告を行った。
 大佐によると、センセーショナルなニュースの前には、インターネット上やソーシャル・ネットワークにおいて閲覧したユーザーを示す数を増やすための刺激的なニュースや暴力、表現があったとされる。リンクをクリックしてしまった場合は、アカウントが失われるのを避けるためにすぐにページのパスワードを変更する必要がある。
 他人のアカウントや友人の電話カードなどを使う不正アクセスへの対処として、ユーザーは情報のチェックと確認する解決策を講じることが必要である。
 別の不正アクセスとしては通信事業者のウェブサイトを偽装するものや、ニセの更新プログラムなどの情報を流してユーザーをだます手段などがある。ソン大佐は、「ウェブサイト上に掲載されている、当選・受賞するなどの情報はオフィシャルサイトや正規のメディアにしか出まわることはない。ログインする際には、ユーザーは必ず正規の通信事業者や正規のインターネットバンキングサービス(銀行が提供するオンラインの銀行サービス)を使う必要がある」と強調した。
 またユーザーは、ソーシャル・ネットワークやeメールサービスにログインする際、ニセのウェブサイトへのアクセスを防ぐため、アドレス(訳注:URI / URL)をチェックする必要がある。例えばFacebookであればhttps://www.facebook.com/、Gmailであればhttps://www.gmail.comであり、このうち、緑色でhttpsが付いているサイトであれば保護された通信が適用される。またパスワードを入力する際には、ユーザーは1つのパスワードに対し、英数字8文字以上を含めることでパスワードを安全にすることができる。
 その他に、PC50は自己防衛強化のため、ユーザーに対しウェブサイトを更新しない、ウイルス対策ソフトを使う、知らない人のアクセスを制限する、インターネットショッピングや個人情報のやりとりをしない、企業内の情報交換にeメールを用いないなどがあるなどを勧めた。

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( 翻訳者:佐久間凱士、高見彩華 )
( 記事ID:1426 )