南シナ海における中国の動きに断固として挑む
2015年06月02日付 VietnamPlus 紙

 南シナ海での最近の中国の行動は、疑う余地のないベトナムの主権に属す海域における航海・航空の安全に対する脅威を再び高めている。
 VietnamPlus紙の記者は、第13期第9回国会の合間を利用し、国会議員のグエン・ヴァン・ジン氏(元国防次官)に同問題について聞いた。

VietnamPlus紙:
 最近、中国がベトナムのチュオンサ諸島(南沙諸島)で違法に埋め立てて造成した人工島に様々な種類の武器を設置していることに対し、世論は特に大きな関心を寄せています。この問題について、ジン議員はどのようにお考えですか?

グエン•ヴァン•ジン議員:
 中国は、チュオンサ諸島(南沙諸島)で9~10の岩礁を占領し、その周辺の埋め立てを進めています。それらの行動によって、中国は、国連海洋法条約(UNCLOS)に違反し、ASEANと中国の合意に違反し、国際海域の規定などに違反しました。
 では、中国は岩礁を占拠して何をするのでしょうか? 中国は南シナ海を自分のものとするという目的、思惑を実現するために占拠している、と私は見ています。その過程で、航海路や航空路のコントロールを強化し、次第に南シナ海を中国の海にしようとしているのです。これは国際法に違反しています。
 そうした思惑を実現させるには、中国は軍事力を準備しなければならず、また、ミサイルや航空機、軍艦を配備する軍事拠点としての飛行場や軍港が必要になります。そうした軍事力を備えることで、中国は航空路や航海路をコントロールすることができ、さらには、他国の他の島を占拠するという事態にも発展しかねません。

VietnamPlus紙:
 南シナ海での中国の横暴な行動に対するベトナム政府の反応をどのように評価しますか?

グエン•ヴァン•ジン議員:
 ベトナム側の反応は合理的であったと言えます。我々には、法的に正当な根拠があり、南シナ海に対する疑う余地のない領土主権があります。
 我々の対応は柔軟であり、地域や世界の流れに合致しています。我々は、軍事的ではなく、平和的な手法での問題の解決を目指しています。その柔軟さこそが、各国のベトナム支持をもたらし、そうした動きは、中国による南シナ海での占拠、埋め立てを糾弾する多くの声明に体現されています。

VietnamPlus紙:
 情報通信省は、宣伝活動として、2014年と2015年、ホアンサ諸島(西沙諸島)とチュオンサ諸島(南沙諸島)に対するベトナムの法的証拠を紹介する展示会を数多く開催しました。計画では、展示会は海外でも開催される予定です。そうした動きをどう評価しますか?

グエン・ヴァン・ジン議員:
 とても良い宣伝方法だと思います。今後、我々は、中国と闘争していかなければなりません。そして、中国の動きに対し、断固とした行動をとる必要があります。
 その一方で、我々は、ホアンサ諸島(西沙諸島)、チュオンサ諸島(南沙諸島)に対するベトナムの正義、法的根拠、疑う余地のない主権を世界中の人々、特に中国人民にはっきりと理解してもらうよう宣伝していくなど、様々な積極的な方法を講じる必要があります。そうすることによって、南シナ海問題は国際法の規定に基づいて解決されていくでしょう。

VietnamPlus紙:
 どうもありがとうございました。

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( 翻訳者:菊地紗希、窪田真人、島田実可子 )
( 記事ID:1562 )