越米関係を発展させるという考えを共有する
2015年06月26日付 VietnamPlus 紙
越米間の外交関係正常化20年を記念し(1995年7月11日~2015年7月11日)、6月26日、「正常化から20年の越米関係―現状と展望」をテーマとした国際シンポジウムがベトナム社会科学アカデミーの主催によりハノイで開催された。
シンポジウムは、越米二国間関係において特に重要であった(関係正常化という)政治的出来事に注目し、その後の20年間の各分野の成果を検討、評価するもので、そこから二国間関係においてなお残された課題や問題を洗い出し、二国間関係をより強固に促進するための解決策や政策の提言を目指すものであった。
ベトナム社会科学アカデミーのグエン・クアン・トゥアン副院長(教授・博士)によると、シンポジウムは越米関係が多くの重要で積極的な発展を遂げてきたという背景のもとで行われた。
現在、アメリカは、ベトナムにとって、潜在力に満ちたビジネス・パートナーであり、市場であり、外国直接投資の源泉でもある。
関係正常化以降これまでの二国間貿易額は、1995年の4億5100万ドルから、2014年には350億ドルへと、約70倍に拡大した。
アメリカとベトナムはともにTPP交渉に参加している12国の内の2国である。TPPが妥結すれば、TPP参加国は世界経済の40%を占めることになる。関税障壁が撤廃されれば、ベトナムの企業やビジネスマンにも、その魅力的なチャンスの扉が開かれることになる。
グエン・クアン・トゥアン副院長は、2015年はベトナムとアメリカの外交関係正常化20年という単なる記念の年だけではなく、両国が二国間協力を推進し、現在の関係をより高いレベルに、そして、より実質的なものに高めるための、次へのステップにつながる年でもあると指摘している。
ベトナムとアメリカは今後も、政治から経済、国防、安全保障、科学、技術、教育、民間交流など、両国の“全面的パートナーシップ”関係において優先される9分野で、より効果的な協力を引き続き展開することになっている。
両国はまた、ASEAN共同体の設立推進や、東アジア・サミット(EAS)、APEC、ASEAN地域フォーラム(ARF)などでの協力において戦略的利益を共有している。
テッド・オシウス駐越アメリカ大使は、今回のシンポジウムは両国がこれまでの二国間関係を見つめ直す貴重な機会であり、また、両国関係が新たな高みを目指す上での方向性を考える機会になると述べた。
大使は、越米関係は大きく発展する見込みが高まっていると評価している。両国間で行われる様々な共同の取り組みの影響は、経済、教育、気候変動、食糧安全保障、不発弾・地雷の除去や枯葉剤/ダイオキシンの除染といった戦争の傷跡の克服など、様々な分野での二国間関係にも広がりつつある。
テッド・オシウス大使は、今回のシンポジウムが専門家や政策立案者にとって将来における二国間関係を発展させていくためのアイデアを共有する機会となるよう期待した。
シンポジウムの出席者らは、越米二国間関係、越米間のビジネス、投資、政治、安全保障などにおける関係、越米関係の展望、チャンスと課題-などの主なテーマについて意見を交わした。
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( 翻訳者:旭泰広、添田樹紀、西晶子 )
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