タイからの投資の波がベトナムに積極的に流れ込む
2015年07月08日付 VietnamPlus 紙

 ここ数年、タイの大手企業グループのみならず、中小企業も生産・経営活動を強化・拡大していて、タイからベトナムへの投資の「波」を造り出すことに貢献している。
 これは、ビジネス促進局(タイ商務省)と在ホーチミン市タイ商務事務所が7月8日に開催したビジネス連携プログラムに関するベトナム・タイ・ビジネス・フォーラムでの専門家らの見方である。
 在ホーチミン市タイ総領事館のMalinee Harnbongsong商務事務所長によれば、ベトナムとタイはあらゆる分野において親密なパートナーであり、特に教育や観光などのような新たな分野においても両国は協力関係を日々拡大している。
 今年年末に設立されるASEAN経済共同体(AEC)は、ベトナムとタイが経験や資源をより一層共有するための連携の基盤となるものであり、同時に市場拡大の機会をもたらし、各企業にASEANの潜在力の開拓を奨励することになると見られている。
 ベトナム市場の潜在力について、バンコク銀行ベトナム法人副社長兼同行ホーチミン市支店支店長のTharabodee Serng-Adichaiwit氏は、ベトナムは、政治は安定し、経済は成長し、そして、法整備の改善にも努め、国内外の企業に有利な投資・経営の環境を整えていると評価した。
 さらに、ベトナムはASEANでも大きな市場の一つであり、人口は9千万人以上もあり、労働力は日々技術を向上しつつあり、生産コストも低く、個人所得税や企業税も明瞭に規定されている。したがって、タイの企業も合弁や工業区での工場建設といった形でベトナムでの投資・経営活動を推進できるだろうと評価した。
 タイはベトナムにとって東南アジア地域で最大の貿易相手国で、昨年の往復の貿易額は106億ドルに達し、2015年の年初5か月間だけでも44億ドル近くになっている。一方、ベトナムとタイは二国間の貿易額を2020年までに150億ドルまで高めるという目標を掲げている。
 ベトナム商工会議所ホーチミン市支部のグエン・テー・フン副代表は、ベトナムは依然としてタイからは輸入超過だが、両国の貿易バランスを均衡にすべく努力していると述べた。特に、アセアン経済共同体(AEC)が2015年中に形成され、ビジネス、サービス、資本の流れ、投資などが大きく変わろうとする中、ベトナムとタイの企業は、投資や経営のチャンスを開拓し、二国間のビジネス関係の推進に貢献するためにも、万全の準備を主体的に行う必要があるという。
 グエン・テー・フン氏は、ASEANの企業コミュニティーの中でも、タイの企業はAECの設立に向けた準備に能動的で非常に積極的だと評価されていると強調した。そのため、今回のフォーラムは、ベトナムの企業にとっては、タイの企業と交流し、出会い、経験を交わし、投資や経営の活動を促進するためにも、魅力的で信頼できる場になるという。特に、ベトナムの企業は、タイ、さらにはASEAN各国の市場に参入する能力を高め、国際市場での競争力を強化するためにも、今回のようなタイのビジネス・投資促進代表団などと交流する機会を積極的に活用する必要があると強調した。

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( 翻訳者:石前亜紀、李品萱 )
( 記事ID:1739 )