ベトナムは、アジアインフラ投資銀行に参加すれば多くの優先的権利を受けられる
2015年07月06日付 VietnamPlus 紙
このたび、ベトナムは、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーとして正式に参加した。
ベトナム国立銀行のグエン・ヴァン・ビン総裁は、AIIBの創設メンバーとして参加することは、銀行の設立当初から活動中の間、AIIBに係わる政策の立案と策定に参加する権利を含めさらに多くの優先的権利を得て、これを通じ、ベトナム並びに銀行内のその他の小規模創設メンバーの意見を示すことができると強調する。
予測によると、2020年までに必要となるアジア各国でのインフラ投資額は、国家規模のインフラプロジェクトで約8兆米ドル、地域のインフラ連結プロジェクトに対しては2,900億米ドルとされる。
AIIBは資本金1,000億米ドルを以て設立される多国籍金融機関である。AIIBの活動目標は、域内のインフラへの投資過程において持続的な経済発展の促進であり、エネルギー・運輸・通信・農業及び農村開発・水道衛生・環境保護・都市開発といったインフラプロジェクトへの投資に重点を置く予定である。
ベトナム国家銀行のトップは、今後2020年までの発展プロセスの中で、ベトナムにおけるインフラ建設のための投資需要は非常に大きいと強調する。もっとも、投資需要の規模が大きくとも国内リソースでは十分にニーズを満たさないことから、外国のリソースを調達する必要がある。
これまでに、世界銀行(WB)やアジア開発銀行(ADB)といった大規模国際金融機構や各国政府が、この分野においてベトナムを大いに支援してきた。しかし、WBとADBの規定に従えば、ベトナムがすでに中所得国となったために、ベトナム向けの優遇借款は今後ますます狭まっていくだろう。
「こうしたことから、AIIBの創設メンバーとして参加することで、我々は国土のインフラ投資を誘致するための重要なリソースを補うことができる。しかし、我々はまたプロジェクト策定の過程において、今後の国土の持続的な経済発展のプロセスを保障するような、着実で効率的なプロジェクトを選択するよう注意を払わねばならない」とビン総裁は述べた。
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( 翻訳者:佐久間凱士、菅原寛之 )
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