ズン首相:ベトナムとフィリピンは南シナ海で共通の利益を有する
2015年10月21日付 VietnamPlus 紙
グエン・タン・ズン首相は10月21日午後、政府官邸で、ベトナムを訪問中のフィリピンのアルバート・デル・ロサリオ外相と会見した。
ズン首相は、ロサリオ外相の訪越を歓迎し、両国外相が主催したベトナム・フィリピン二国間協力委員会の第8回会合の結果を高く評価するとともに、ビジネス、投資を初めとした多くの分野での二国間協力の推進に向けた、外相とベトナムの関係省庁との協議の成果を高く評価した。
ズン首相は、ロサリオ外相の今回のベトナム訪問は、両国のより良い協力関係の強化に確実に貢献するものだと確認した。
ズン首相は、ベトナムとフィリピンは友好関係にある隣国で、ASEANのメンバーでもある。また共に南シナ海で共通の利益を持ち、日々繁栄し、強固になるASEAN共同体をつくりあげる責任を負っていると述べた。
ズン首相は、ベトナムの一貫した政策は、フィリピンとともに、両国の協力関係をより広範に、より全面的に、より効果的に発展させ、両国関係を今後、新たな段階に高めるべく、より一層の努力を続けていくことだと強調した。
そうした精神の下、ズン首相は、両国が各レベルの代表団の交流を引き続き強化し、特に米に関する取引、投資、観光など、経済・ビジネス関係の推進をより一層優先し、さらに、農業、科学技術、文化、治安、国防、民間交流などの面でも緊密に調整し、協力を推進していくよう要請した。
ズン首相は、ベトナム政府は常にフィリピン企業のベトナムでの長期的かつ効果的な投資や経営活動を歓迎し、奨励するとともに、そのための条件を整えていくと確認した。
ロサリオ外相は、フィリピンは各分野におけるベトナムとの協力関係の発展を特に重視していると確認し、今回のベトナム・フィリピン二国間協力委員会の第8回会合で、両国は、重要な共通認識に至るとともに、特に経済、海洋、漁業、国防・安全保障、民間交流における協力など、多くの二国間協力に関する合意に至ったと述べた。
南シナ海の問題に関して、ロサリオ外相は、最近の複雑な情勢に対し深い懸念を表明した。
「武力および武力を用いるとの威嚇は、南シナ海問題の解決策にはなり得ない。南シナ海問題の解決は、1982年の国連海洋法条約をはじめとする国際法に基づき、平和的な手法で行われるべきだ」とロサリオ外相は述べた。
ロサリオ外相は、この地域の平和、安定、協力、そして発展のため、関係国が「南シナ海における関係国の行動宣言」(DOC)を厳格に実施し、また、「南シナ海行動規範」(COC)を早期に策定のための実質的協議を推進するにあたっての共通認識をまとめた。
また、会見で、双方は、それぞれの領海を侵犯した両国の漁民の問題の解決に関し、人道的な精神およびベトナム・フィリピン間の良好な友好協力関係の精神に基づき、引き続き緊密に調整していく必要があるとの考えで一致した。
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( 翻訳者:本間美帆 )
( 記事ID:2009 )