国家主席:ベトナム歴史科学協会に早く『国史』を完成させるよう提案
2015年11月30日付 VietnamPlus 紙

 「ベトナム歴史科学協会は、最良の『ベトナム歴史』を完成させるため、人員と労力を最大限に発揮する必要がある」
 これは、ハノイにて11月30日に開催された第7期ベトナム歴史科学協会大会に出席した各代表に対するスピーチのなかでチュオン・タン・サン国家主席が提案したことである。
 この大会には、レ・カー・フュー元書記長、グエン・ティエン・ニャン政治局員・ベトナム祖国戦線中央委員会主席をはじめ、党・国家や地方の各部門の指導者、全国各地からの歴史研究者や歴史の教員が参加した。
 第6期(2010年〜2015年)における同協会の活動経過の概要報告と大会での多数の熱のこもった発表意見を聞いた後、国家主席は実現すべき重点的任務を明確に示した。
 それは、書記局の指示によれば『ベトナム歴史科学』の編纂の完成である。
 歴史学者を動員し、諮問団体として直接に参加して、教育の根本的・全面的な刷新(まずは高校教育における「歴史」の役割と機能)を吟味し、「歴史」の特別な重要性を明らかにする。
 先進的な方法と技能を学習し、新しい状況下での祖国の建設・防衛に対する国際史学界の支持を獲得する。
 地方の歴史問題の研究活動と教育を推進し、人民、とりわけ若い世代の民族史に対する理解と愛好心を高める。
 国が間断なく発展することが求められている時期や試練を前に、国家主席は、幾千年にわたる国家の建設と防衛を経て、わが民族は英雄的ではあるが幾多の艱難辛苦をなめた歴史を記してきた、とした。
 歴史はただの過去ではなく、現在を明らかにし、未来を予測するものである。歴史と文化は、愛国的伝統の堅固な基盤であり、民族の生命力・不死の根源であり、着実な発展のための重要な精神的基盤である。
 荷物の中に歴史書を入れて出征した、対米抗戦における戦士たちについての忘れられない姿を感動して思い起こし、国家主席は、20世紀の民族の勇ましい戦功には、歴史学者のしかるべき貢献があった、と明言した。
 国家主席は、南シナ海とチュオンサ(南沙)・ホアンサ(西沙)諸島におけるベトナムの主権の認定に資する歴史的証拠を研究し提出したベトナム歴史科学協会の貢献も認めた。
 国家主席は、歴史学者がとどまることなくレベルを向上させ、責任と情熱を高度に発揮し、歴史科学の使命実現における突撃戦士に本当になり、国際戦略のための科学的論拠とするために世界史の研究を推進する必要がある、と強調した。
 党・国家は、ベトナム歴史科学協会の活動に便宜をはかっていく。
 現時点で、ベトナム歴史科学協会は会員6000名に発展し、59の構成員支部や会で仕事をしている。そのうち33は省・中央直轄都市レベルの会で、4つは専門部門の会である。
 ベトナム歴史学の発展を促進する機能と任務をもって、協会は多くのシンポジウムを開催し、各提案を主宰し、諮問機能や社会的審査・鑑定を実現してきた。
 協会は、『ベトナム歴史』(25巻)と年表5巻を編纂する研究プランの策定を建議し、書記局によって承認された。
 完成後には、『国史』はベトナムの学術発展の歴史の大きな画期となり、国に対する歴史学者のきわめて貴重な貢献となるだろう。

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( 翻訳者:寺澤美佐子 )
( 記事ID:2144 )