多くの地方でHIV感染者の女性の割合が31%を超える
2015年12月02日付 VietnamPlus 紙

 現在、女性がHIVに感染していることへの蔑視や差別の状況は、依然として健康をケアする基礎機関においても存在している。
 女性に対する待遇差別廃止に関する委員会(CEDAW委員会)の評価によると、これは、今年のHIV/AIDSの状況に関するベトナムの報告を考察・評価する中で見られた困難や試練である。
 上記の情報は、国連合同エイズ計画(UNAIDS)とHIV/AIDS 対策局によって12月2日にハノイで開催された、HIV/AIDS対策プログラムにおけるジェンダー問題に関する早期評価報告草案に意見を寄せるシンポジウムで伝えられた。
 エイズ対策局(医療省)の副局長であるファン・ティ・トゥー・フオン博士は、ベトナムが25年にわたりエイズ対策工作を行なってきたことを明らかにした。現在までに、エイズに感染した人は全国で約23万人にも上り、感染の傾向や形態はここ数年で大きく変化した。
 最初の数年間は、エイズに感染した女性の割合は感染者の8%であったが、今では、多くの省で31%を超えている。
 フオン博士によると、過去25年で、医療部門は多くの業務報告を出し、いずれも男女比について分析することを求めていたが、専門家や政策立案者に建議するための深く掘り下げた分析はまだなかった。
 在ベトナムUNAIDS所長のクリスタン・スコルツ博士は、ジェンダー平等の分野で、ベトナムは女性に対する差別の状態を解消するための強力な法令と政策の枠組みつくるのに進歩があったと強調した。これはベトナムが2006年ジェンダー平等法と2010―2020年のジェンダー平等に関する国家戦略を採択したことを指す。
 クリスタン博士によると、現在多くの女性は、医療機関が個人情報の秘密を守らないことによって自身のHIV感染が周りに明らかとなってしまうことだけを心配しており、そのため彼女らは世話や治療を受けようとしない。
 多くの研究によれば、セックスや出産のヘルス・ケアーのサービスがいつもあるわけではないことと蔑視により、HIVに感染している多くの女性は、健康を守りよりよい生活をするために必要な情報に接近できていない。
 クリスタン博士は、ジェンダーの角度からベトナムでHIVに対処することが、2030年にAIDSをなくすという目標に向けて推進するために重要で時宜にかなったものだと分析し評価している。ジェンダーに関する評価は、HIVによる影響をよく受ける危険性をもつ女性や女児に影響を与える問題を確定するための第一歩である。
 ジェンダーの角度から国家の対処における挑戦や隙間を評価し確定する。そこから女性と男性が共に健康でHIVを防止することができるようになる。

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( 翻訳者:松本美里 )
( 記事ID:2146 )